8月16日、新型コロナウイルスの感染拡大により延期されていた東京六大学野球春季リーグの7日目が行われ、第1試合は7対4で逆転勝ちし、法大が全勝優勝に王手をかけた。勝利に沸く山下輝ら法大の選手たち3点を追う法大は4回、打者一巡を完璧に抑えられ…

8月16日、新型コロナウイルスの感染拡大により延期されていた東京六大学野球春季リーグの7日目が行われ、第1試合は7対4で逆転勝ちし、法大が全勝優勝に王手をかけた。

勝利に沸く山下輝ら法大の選手たち

3点を追う法大は4回、打者一巡を完璧に抑えられていたがこの回先頭の宮﨑秀太(2年・天理)がライトスタンドへ叩き込むソロで反撃ののろしを上げる。さらにヒット2本で2死一、二塁のチャンスを作り、羽根龍二(4年・日大鶴ヶ丘)のタイムリーで1点を返す。その後、四球でチャンスを広げると、大柿廉太郎(2年・健大高崎)がレフトへ2点タイムリーを放って逆転に成功。
続く代打・小谷敦己(4年・倉敷商)にもタイムリーが生まれ、この回6安打で一挙5得点。7回には中村迅(4年・常総学院)の2点タイムリー二塁打で慶大を突き放した。
これで法大は無傷の4連勝で、明日の立大戦に勝てば完全優勝が決まる。

ダメ押しタイムリーを放った法大・中村迅

勝てば優勝の慶大は2回、敵失と新美貫太(3年・慶應)のタイムリーで先制し、3回にも追加点を挙げて試合を優位に進めるが、法大の集中打に逆転を許し、以降もほとんど毎回走者を出す粘りを見せるが、及ばなかった。
今季全試合を終え、瀬戸西純主将(4年・慶應)は「リーグ戦は4年生の力が大事だと本当に感じました。一戦一戦戦う粘り強さはついていると思うので、秋のリーグ戦につなげたいです」と語った。

■法政大vs慶応義塾大
法大 000 500 200=7
慶大 021 000 100=4
【法】鈴木、〇水澤、高田考、山下輝-大柿
【慶】●関根、森田、生井、関谷、小林綾、木澤-福井
本塁打:宮﨑(4回・ソロ)

◎法政大・青木久典監督
「両チームの意地と意地のぶつかり合いで、素晴らしいゲームができたと思います。イメージ通りの投手起用ができました。練習では守備ではノーエラーで決まるまで、犠打では全員決まるまでやったり、コツコツやってきたところが粘りに繋がっている要因だと思います。明日は総力戦、泣いても笑ってもあと一戦なので取りに行きたいと思います」

◎法政大・中村迅(4年・常総学院)
「(7回の貴重な追加点は)1、2打席で三振を取られていたので、割り切っていった結果が出たと思います。リーグ優勝を目標にしていたので、今回は短期決戦なので負けない野球が必要だと思って、監督から組んでもらったメニューを必死にやってきました。チームとして自信はついてきたと思います」

◎慶應義塾大・堀井哲也監督
「投手が打たれる、抑えるというのはどっちに転ぶかという中で、法大打線が一枚上回りました。打席とマウンドの勝負なので、そこは潔く結果からいろんなことを勉強していきたいと思っています」

文・写真=山田沙希子