※この取材は7月3日にリモートで行われたものです。 女子ホッケー部所属の足立夏保(国教3=京都・同志社国際)が、Waseda collection2020のモデルとして、コロナ禍での学生、早稲田の街全体を元気づけるために始まった「紺碧のうた…

※この取材は7月3日にリモートで行われたものです。

 女子ホッケー部所属の足立夏保(国教3=京都・同志社国際)が、Waseda collection2020のモデルとして、コロナ禍での学生、早稲田の街全体を元気づけるために始まった「紺碧のうたプロジェクト」に参加した。Waseda collection(以下ワセコレ)は、学生団体わせプロが運営する早稲田大学最大のファションショーであり、選出されたモデルはショーへの出演やSNS等での発信を行う。今年の6月からワセコレモデルとなった足立にとって、今回の「そして紺碧の空へ」MV出演が初の本格的な活動となった。部活動とワセコレという一見かけ離れた存在。そんな異例の二足の草鞋(わらじ)を履くことになった足立の、この活動にかける思いに迫った。

 友人からの誘いをきっかけにワセコレモデルとなった足立。しかし、部活動に所属しながらモデルとなるのは前代未聞であり、多忙も懸念されることから一度は話が頓挫しかけた。だがそれでも、「体育各部とワセコレというかけ離れた二つの真ん中に立ち、新しいことをしてみたい」という強い思い、そして応援してくれる部活の仲間の存在があったからこそ参加を実現することができた。


「そして紺碧の空へ」MV。右側に写るのが足立

  ワセコレモデルとして初の本格的な活動となったのが、「そして紺碧の空へ」のMV主演である。この歌は早稲田大学の文化・芸術サークルをつなぐプロジェクト「SHARP#」が、コロナ禍でキャンパスに通えずサークル活動もできない中、学生たちの早稲田に対する想いを未来へと繋げ、早稲田で語り継がれる歌として残したいという思いから制作したもの。歌詞はツイッターで公募したキーワードをもとに作成されており、早稲田にゆかりのある様々な人の想いを繋いだものだ。足立はこの歌を初めて聞いたとき、その歌詞に部活の仲間を重ねたという。


女子ホッケー部の試合中の1コマ。部活の仲間たちも今回の足立の挑戦を応援してくれている(写真 布村果暖)

 実は、足立が女子ホッケー部に入部したのは大学1年目が終わりかけていた頃だった。途中入部ではあるが、足立にとって部活動は「青春そのもの」だという。中高までダンス以外のスポーツ経験は無いながらも、漠然とスポーツ、そして「泥んこになりながらも直向きにがんばる人」への憧れを抱いていた。いきなり大学スポーツというハイレベルな世界に踏み出すことには戸惑いもあったが、いざ足を踏み入れてみると女子ホッケー部は足立を温かく迎え入れてくれた。ほぼ毎日ともに時間を過ごし、幾度も話し合いながらひとつの勝利を掴みにいくという部活の日々。東伏見のグラウンドは「こんなに愛着が湧くんだ」と自分でも驚くほど、今では大切な居場所となった。


Waseda collection 2020の足立のインスタグラムより。今後は自身のSNSでも部活動のことを発信していく予定。必見です!

 ではなぜ、部活動だけでなくワセコレモデルの活動も始めたのか。そこには体育各部の学生だからこそ抱いた思いがあった。早稲田大学という大きな枠組みの中で、部活動に所属する学生は僅か数パーセント。活動拠点が所沢や東伏見ということもあり、「早稲田キャンパス」で過ごす時間は意外にも少ないのだ。そうした理由から部活外の学生生活や早稲田祭に対して「何となく、早稲田キャンパスでのサークルメインの行事で自分には関係ないと思ってしまう」学生も多いのだという。しかし足立自身、今回の出演に際して「そして紺碧の空へ」を聴き、早稲田祭の様子など様々な映像を見たことで「早稲田ってこんなところがあるんだ。早稲田祭ってこんなに楽しそうなんだ。今までもったいないことをしていたな」と気づいた。そうした経験から、自分がワセコレモデルとして活動することで体育各部とワセコレというかけ離れた二つの真ん中に立ち、心なしか生じてしまう距離感をなくす架け橋になれたらという思いを強くした。「そして紺碧の空へ」のMVには体育各部の画像も流れる。今回のMVが体育各部の学生にとって、たとえ少数でも自分たちはこれだけの存在感なのだと、エンジの代表としての誇りや、早稲田全体との繋がりを実感できるきっかけになればと願う。

  MVの中で足立は、通学できない日々を過ごす等身大の大学生を演じた。「先の見えない生活の中でも、見てくれた人を元気づけるようなものになれば」と、体育各部の学生のみならず、早稲田の学生全体、さらには未来の早大生たちへの思いを語る。足立のワセコレモデルとしての活動はまだ始まったばかりだ。部活動とモデル活動という二足の草鞋で、早稲田にどんな新風を吹き込むのか。今後の活躍からも目が離せない。

(記事 布村果暖)

◆足立夏保(あだち・かほ)

女子ホッケー部所属。1999年7月27日生まれ。163センチ。京都・同志社国際高校出身。国際教養学部3年。生まれはシンガポール、5年間をアメリカ、青春時代を関西で過ごす。この春まではイギリスに留学してジャーナリズムを学んだ。大好物は3枚目の写真でも手にしているきゅうりで、毎日夕飯に1、2本食べるのだとか。おすすめのソースは「塩だれとじゃこ」。新しいことに挑戦するのが好きということなので今後のさらなる活躍に注目です!!

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