トルソワに続く電撃移籍の背景「少女たちはトゥトベリーゼ氏から…」

 フィギュアスケートの19年グランプリ(GP)ファイナル女王の16歳アリョーナ・コストルナヤ(ロシア)がエテリ・トゥトベリーゼコーチと関係解消し、エフゲニー・プルシェンコ氏に師事することになった。昨季フィギュア界を席巻した逸材の電撃移籍について、重鎮タチアナ・タラソワ氏がロシア紙「スポルトエクスプレス」の取材に応じ、移籍の背景について持論を説いている。

 フィギュア界を驚かせたコストルナヤの移籍。記事によると、「プルシェンコ氏のもとへの移籍は何か感情を呼び起こしますか? 驚くべきニュースでしたか?」と問われたタラソワ氏は「感情について言うことはできません。しかし、今まで彼女の移籍は私の頭にありませんでした」と“予想外”の出来事だったと明かしている。

 その上で「もちろん、これはトゥトベリーゼ氏にとってとてもつらいことです」と思いやり、「彼女はこれらの少女を育て、自分のできる限りのことを与え、そして彼女たちはファンタスティックな結果を得ました。シニア転向1年目から、すべての考えられるタイトルを獲得しました。彼女の貢献を過小に評価してはいけません」と育て上げたトゥトベリーゼ氏の手腕を強調した。

 アレクサンドラ・トルソワ(ロシア)もプルシェンコ氏のもとに移籍したことを踏まえてか、タラソワ氏は「少女たちはおそらくトゥトベリーゼ氏からより多くの注意と個人的なアプローチが欲しかったのでしょう」と指摘。「一般に、1人のコーチが五輪を目指すスケーターを2、3人持つことは難しいことです。それはコーチにとっても、スケーターにとっても」と同情した。

「グループでの練習はその特性を負わせます。誰かはそれをやりこなすことができるし、誰かはやりこなせない。少女たちは今、探しています。どこで練習するのがよりいいのか、どこでつらい時期を乗り越えることができるのか。どこでより個人的な練習ができるか。そして探しています、ともに五輪に行く人を」

競技への集中を要望「これらの混乱が原因で五輪で負けるの見たくない」

 このように複数の選手が一緒に練習することの難しさを語り、今回のコストルナヤの移籍を巡る背景には有力選手がトゥトベリーゼ氏のもとに集中していたことがあったと見ている様子。「私は、別な風にそれを説明することはできません。そうであったし、そうであるし、これからもそうでしょう」とも語ったという。

 加えて、「コストルナヤが3回転アクセルを習得したのはセルゲイ・ロザノフ氏のおかげで、今回彼女は彼の後を追ったという説があります」とも質問を受けた。ロザノフ氏は今オフにトルソワが移籍した際、一緒にプルシェンコ氏のアカデミーに加わった人物だったが、タラソワ氏はこう語ったという。

「ロザノフ氏はトゥトベリーゼ氏とセルゲイ・ドゥダコフ氏が育てました。トゥトベリーゼ氏たちは彼を自分たちのもとに入れ、彼は数年にわたって絶対的な信頼のもと、彼女たちと仕事をしました。でもこうなってしまった。今、どこがうまくいくか見守りましょう。私はまずみんなの健康と忍耐を願います。なぜならそういったものにさらに耐える必要があるからです」

 さらに「私たちの少女がこれらの混乱が原因で、五輪で負けるのを見たくはありません。なぜなら負けるかもしれない強い相手がいますから」と移籍した以上はそれぞれの環境で集中し、結果を出すことを望んだ。昨シーズンはGPシリーズ、ファイナル、欧州選手権と国際舞台で無敗を誇った16歳。新天地での活躍を見守りたい。(THE ANSWER編集部)