「春の盾」として名高い伝統の一戦、GI天皇賞・春(京都・芝3200m)が5月3日に行なわれる。 平地のGIで最長距離とな…
「春の盾」として名高い伝統の一戦、GI天皇賞・春(京都・芝3200m)が5月3日に行なわれる。
平地のGIで最長距離となるこの一戦は、「荒れるGI」としての印象が強い。なにしろ、過去10年の3連単では、10万円超えの好配当が7回も出ているからだ。
なかでも、2012年は断然人気のオルフェーヴルが11着に惨敗。代わって、14番人気のビートブラックが勝利し、2着に3番人気のトーセンジョーダン、3着に2番人気のウインバリアシオンが入って、3連単は145万2520円という超高配当をつけた。
となれば、狙うべきは穴馬券だろう。そこで、過去10年の結果を参考にして、今年のレースで台頭しそうな伏兵馬を探し出してみたい。
最初に着目したいのが、前走で重賞を勝っていながら、人気薄となった馬である。というのも、そうした存在がしばしば波乱を演じているからだ。
いい例となるのは、2011年に7番人気で優勝したヒルノダムール、同年に5番人気で3着となったナムラクレセント、2015年に7番人気で2着に入ったフェイムゲーム、2019年に6番人気で2着に入線したグローリーヴェイズである。いずれも、前走で重賞を勝っていたが、メンバーが強化されるGIでは伏兵扱いにとどまっていた。
そして今年も、前走で重賞を制しているものの、低評価にとどまりそうな馬が2頭いる。
前走で、GII日経賞(3月28日/中山・芝2500m)を快勝したミッキースワロー(牡6歳)と、GIIIダイヤモンドS(東京・芝3400m)を勝ったミライヘノツバサ(牡7歳)である。ともにGIでの実績が乏しく、今回も上位人気を争うまでには至らなそうだ。

天皇賞・春での大駆けが期待されるミッキースワロー
しかしながら、過去の例を踏まえれば、2頭とも軽視は禁物である。そのうち、より食指が動くのは、ミッキースワローだ。
先述した過去の好走馬4頭の戦績をあらためて見ると、それぞれ2走前か、3走前の重賞でも掲示板(5着以内)に入っていた。つまり、2走前も、3走前もオープン特別で惨敗を喫していたミライヘノツバサより、2走前のGIIアメリカジョッキークラブC(1月26日/中山・芝2200m)で4着、3走前のGIII福島記念(11月10日/福島・芝2000m)で3着だったミッキースワローのほうが、信頼度は増す。
続いて、クローズアップしたいのは、3歳クラシックの最終戦であるGI菊花賞(京都・芝3000m)で馬券に絡んでいた馬である。同じ京都の長距離GIということで、その結果は無視できない。
おおよそ人気馬はこのパターンで結果を残しているが、時に人気薄での台頭もある。冒頭で触れたビートブラックがそうだ。同馬は、菊花賞で3着と好走。その後、5歳時の天皇賞・春で戴冠を遂げた。
今回、これに似たタイプがいる。エタリオウ(牡5歳)である。
同馬も、2年前の菊花賞ではハナ差の2着と奮闘している。それ以降はやや低迷しているが、ビートブラック同様、5歳となってこの舞台で目覚めるかもしれない。一発の期待が膨らむ。
さらに、穴馬のパターンを探してみると、超人気薄のベテラン(6歳~8歳)の激走が目立つことがわかった。それらに共通するのは、条件クラスの中距離戦で善戦を繰り返し、その後にようやくオープン入りした遅咲き、ということだ。
たとえば、2014年に12番人気で3着に突っ込んできた6歳馬ホッコーブレーヴがそう。同馬は、1600万下(現3勝クラス)に入ってから、3着、2着といった健闘を繰り返して、1年前の5歳時にやっとオープン入りを果たしていた。
2015年に10番人気で3着、2016年にも13番人気で2着に入ったカレンミロティックも同様だ。こちらも、1600万下で3戦連続して2着になるなど、あと一歩というレースを続けて、5歳時についにオープン入り。7歳、8歳時に、この舞台で波乱を起こした。
昨年のレースで、8番人気で3着となったパフォーマプロミスも、このタイプに当てはまる。こちらも、1600万下で2、3着の好走を続けて、5歳の年末にオープン入り。7歳になって挑んだ大舞台で波乱を演出した。
このパターンに近い馬が今年もいる。スティッフェリオ(牡6歳)だ。
同馬は、3歳時には菊花賞に出走(14着)。4歳時にオープン入りしているが、菊花賞のあと、1000万下(現2勝クラス)に戻って、オープン入りまでに6戦を要している。無論、その間は善戦の繰り返しだった。
そういう意味では、同馬も遅咲きの部類。そうして、今や6歳のベテランとなったが、重賞3勝の実績を誇り、我慢比べのレースとなれば、これまでの経験が生かされるかもしれない。過去のベテラン馬が見せたような、大駆けがあっても不思議ではない。
ちなみに、天皇賞・春の種牡馬の戦績を見てみると、過去10年で延べ8頭が馬券に絡んでいるハーツクライ産駒がずば抜けている。それに続くのが、延べ5頭が馬券に絡んでいるステイゴールド産駒である。
今年は、ハーツクライ産駒の出走馬がいないことを考えれば、狙い目は自然とステイゴールド産駒となる。先に穴馬候補として挙げたエタリオウとスティッフェリオは、その点でも妙味がある。
また、人気馬の成績に目を向けると、過去10年で5勝、3着2回と2番人気の強さが際立っている。ということは、2番人気に穴馬を絡める馬券勝負が効果的ではないか。
何はともあれ、天皇賞・春から6週連続となるGIシリーズ。幸先よく好配当をゲットして、その後につなげたいところ。そのサポートをしてくれる馬が、ここに挙げた馬たちの中にいてもおかしくない。