スポーツをしていると、全ての責任を背負い込み過ぎる選手がいます。【関連記事】「たまたま出た結果」をスポーツメンタルコーチはどう捉えるか?というのも、「結果を出せば家族を安心させる事が出来る」と思っているからです。家庭環境に問題を抱えるよう…
スポーツをしていると、全ての責任を背負い込み過ぎる選手がいます。
【関連記事】「たまたま出た結果」をスポーツメンタルコーチはどう捉えるか?
というのも、
「結果を出せば家族を安心させる事が出来る」
と思っているからです。
家庭環境に問題を抱えるような選手、例えば、
ご両親のどちらかが病気だったり・・・
どちらかの親が何らかの理由でいなかったり・・・
自分が頑張ることで、自分が活躍することで、家族を守れると思っている選手ほど責任を背負いこむ傾向があります。
全ての責任を背負える覚悟は人として本当に素晴らしい覚悟だと思います。
責任すら背負えず他人の責任に押し付ける人も多いから・・・
そんな選手に比べたら遥かに素晴らしい覚悟と信念を持って行動出来るのは賞賛にあたります。
けど、その気持ちが強くなりすぎて、 身動きが取れなくなるくらいまで自分を追い込む事も・・・そんな選手にはなって欲しくない・・・
それでは、気持がいつ切れてもおかしくないくらいの状態になってしまいます。
それでは、逆に家族を心配させてしまって逆効果に・・・
そうなって欲しくないんです。
では、
自分の負担を少しでも軽くする為には何が必要なのか?
自分の精神的な気持を楽にする為の小さな一歩は何か?
そのヒントが「家族」になります。
これだけ家族思いだと、『成功しなきゃ!』という気持は勝手に出てくると思います。
さらには、『成功しないと家族を幸せに出来ない!』て、思い込むくらい責任感が自然と出て来ると思います。
この思考が実は思い込みなんです。
では、
『本当に今の段階から幸せに出来ないのか?』
『結果を残さないと幸せになれないのか?』
そんな質問に正直に答えると違うはず・・・
本当は、
『自分がどんな状況でも家族を幸せにする為にできる事はあるはず!』
これが真実のはずです。
例えば、
『メールしてあげる』
『手紙を書く』
『電話をする』
色々な手段を通じて幸せに出来るはず、
当然幸せの定義が大きければ小さな幸せでは満足いかないかもしれません・・・
そこで、この世の中でうまく行く人たちを調べるとこんな傾向がありました。
それは、
『成功したから幸せになったのではなく、幸せだったから成功した!』
というのが結論として出ています。
是非、背負い込みすぎているなと思っている時こそ、家族を幸せにする為の時間を考え行動してみて下さい。
この行為が、モチベーションを保つ『心のスタミナ』になるのです!
なぜ、そんな話をするかというと、実は私も同じように家族を幸せにしたい気持ちが強すぎて空回りした経験があります。
当時、イギリス留学時に母親がうつ病になってしまいました。
家族を幸せにしたいと思って留学したのに、離れた事で病に追い込んでしまったのではと・・・そう思うようになりました。
そんな事があってから、どんな小さな事でもいいので喜ぶことをするように心がけるようになりました。
そういった失敗を通じて、大事なことを学ばせてもらった気がします。
「成功したから幸せになるのでなく、幸せだから成功した」
ぜひ、皆さんも大事にして欲しいなと思います。
[文:スポーツメンタルコーチ鈴木颯人のメンタルコラム]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
【関連記事】アスリートも要注意、うつ病にも発展する燃え尽き症候群
一般社団法人日本スポーツメンタルコーチ協会
代表理事 鈴木颯人
1983年、イギリス生まれの東京育ち。7歳から野球を始め、高校は強豪校にスポーツ推薦で入学するも、結果を出せず挫折。大学卒業後の社会人生活では、多忙から心と体のバランスを崩し、休職を経験。
こうした生い立ちをもとに、脳と心の仕組みを学び、勝負所で力を発揮させるメソッド、スポーツメンタルコーチングを提唱。
プロアマ・有名無名を問わず、多くの競技のスポーツ選手のパフォーマンスを劇的にアップさせている。世界チャンピオン9名、全日本チャンピオン13名、ドラフト指名4名など実績多数。
アスリート以外にも、スポーツをがんばる子どもを持つ親御さんや指導者、先生を対象にした『1人で頑張る方を支えるオンラインコミュニティ・Space』を主催、運営。
『弱いメンタルに劇的に効くアスリートの言葉』『モチベーションを劇的に引き出す究極のメンタルコーチ術』など著書8冊累計10万部。