「ジャパネット杯春の高校バレー」として、武蔵野の森総合スポーツプラザ(東京都調布市)で熱戦が続く第72回全日本バレーボ…
「ジャパネット杯春の高校バレー」として、武蔵野の森総合スポーツプラザ(東京都調布市)で熱戦が続く第72回全日本バレーボール高等学校選手権。滋賀県代表の男子・近江は1回戦で高川学園(山口)に逆転負け、2回戦から登場の女子・近江兄弟社は古川学園(宮城)に粘り届かず、ともに初戦で姿を消した。さまざまな課題が浮き彫りになった戦いぶりを振り返る。(花輪理徳)
17年連続35度目の出場と、春高常連ともいえる近江だったが、今大会は4大会ぶりに初戦敗退し、全国の壁の高さを改めて実感させられる結果となった。トップレベルの中学生の県外流出も深刻な中、令和6年に滋賀県が舞台となる国民スポーツ大会(現国体)を見据え、高体連は中学生選手と交流の機会をつくるなど対策を進めている。
一昨年大会の準々決勝。大会屈指の強固な守備から繰り出されるコンビバレーで勝ち進んでいた近江は、超高校級エースを2人擁する鎮西(熊本)の高い壁にはね返された。太田勝之監督は「これが限界なのか」と肩を落とした。
その記憶を、呼び起こさせる初戦敗退だった。今大会は攻撃のバリエーションを増やそうと、セッターを2人投入するシステムを初めて導入したが、力強いサーブやバックアタックが持ち味の安平の負傷もあり、フルセットで高さに勝る高川学園に屈した。
県内では圧倒的な強さを誇る近江でさえ、なかなかたどり着けない準決勝以降のセンターコートでの勝利。何が必要なのか。県高体連バレーボール専門部の大崎智委員長は「トップレベルの選手を(県内に)引き留めることが必要だ」と指摘する。県内トップレベルの中学生選手の流出は深刻だ。平成27年に全国優勝した中学選抜メンバーも大半が県外の高校に進学し、一部は洛南(京都)の中心メンバーとして、昨年の春高で同校初優勝に貢献した。
トップ選手の流出に太田監督は「そりゃ、悔しいですよ」と唇をかむ。高体連は4年後の国スポに向け、中学生選抜と近江との練習試合の実施など、県内中学生と県内強豪高校との関係づくりを進めている。大崎委員長は「優秀な選手を確保し、国スポでは4強入りを目指す」と意気込む。全国舞台での県勢躍進に向け、国スポへの強化を追い風にしたいところだ。