全日本高校選手権第1日(5日、調布市武蔵野の森総合スポーツプラザ)「ジャパネット杯春の高校バレー」第72回全日本バレー…
全日本高校選手権第1日(5日、調布市武蔵野の森総合スポーツプラザ)「ジャパネット杯春の高校バレー」第72回全日本バレーボール高等学校選手権が開幕。1回戦が行われ、女子で有力校の八王子実践(東京第2)は旭川実(北海道第2)に2-1のフルセット勝ち。U-17(17歳以下)日本代表経験のある2年生エース、大川愛海(あいみ)らが引っ張り、苦しみながらも初戦を乗り越えた。6日の2回戦では、昨夏の全国高校総体を制した就実(岡山)と早くも対戦。大一番を制しての飛躍を目指す。
ヒヤヒヤの初戦突破だった。旭川実から第1セットを比較的簡単に奪った八王子実践だったが、第2セットを競り合いの末に落とす。最終第3セットも食い下がられたが何とか振り切った。
「第2セットは守りに入ってしまい、攻め切るバレーができなかった」
2年生エースの大川が、安堵(あんど)の表情とともに反省した。
1年ぶりの全国大会。「やってきたことを出しきって楽しもう」と声を掛け合ってコートに入ったが、大観衆の声援に囲まれ、硬さが出た。それでも第1セットを取ったことで、かえって受け身になってしまった。
第3セットは終盤、20-18の競り合いから相手ブロックを狙ってタッチアウトを取ったり、スパイクレシーブを上げた直後に跳んでスパイクを決めたりと、積極プレーで3得点する貢献。「決め切ることが自分の仕事。しっかり(ボールを)呼んで決めてやろうという気持ちでした」。
1年生だった2018年にアジアユース選手権代表に選ばれ優勝。下北沢成徳3年だった石川真佑(現東レ)や1歳上の金蘭会・宮部愛芽世(あめぜ、3年)ら先輩たちと練習し、気持ちの大事さを学んだという。
全日本高校選手権、旧春高(全国高校選抜優勝大会)ともに5度優勝の名門も、今季は全国高校総体出場(東京2枠)を逃した。「絶対に負けないという気持ちで劣っていた」と反省。「チームの中心として引っ張り上げられるようになりたい」と上を目指してきた。この日の苦戦でも、最後にその思いが出た。
6日の2回戦は高校総体を制し、全日本高校選手権2度優勝の就実と対戦。大川は「悔しい思いをしてここまできた。怖がるんじゃなく、引かずに勝負を楽しみ、全てをぶつけたい。力を出せれば勝てる」と誓った。2回戦で実現した注目対決を突破して、令和最初の春高で主役を演じる。 (只木信昭)
★八王子実践の主なOG
◆三屋裕子(1975、76年度春高出場) 八王子実践で活躍したあと、筑波大、日立と進み、日本を代表するセンタープレーヤーとして84年ロサンゼルス五輪で銅メダルを獲得した。現在、日本バスケットボール協会会長。
◆大林素子(1984、85年度春高出場) 182センチの恵まれた体格で大型サウスポーと騒がれ、1年時は連覇を目指すチームの大黒柱として臨んだが3位。翌85年は準優勝。同年、高校在学中に日本代表に選ばれ、W杯で国際大会にデビューした。
◆狩野舞子(2005、06年度春高出場) 八王子実践中3年で04年アテネ五輪日本代表候補に選ばれ、高校進学後も注目を浴びたが、腰痛を抱えながらの強行出場が続き、1、2年時とも3回戦で敗退した。卒業後は久光製薬からイタリア、トルコのチームなどに移籍、12年ロンドン五輪で銅メダルを獲得。
大川 愛海(おおかわ・あいみ)
2002(平成14)年4月6日生まれ、17歳。神奈川・茅ケ崎市出身。小1でバレーを始め、小5で地元のクラブチームに所属。八王子実践中3年の2017年全国中学選手権8強で、優秀選手に輝く。同年のJOC杯全国都道府県対抗でも東京代表で8強となり、優秀選手。18年アジアユース選手権(U-17)で優勝。174センチ、69キロ、最高到達点303センチ。
八王子実践高
東京・八王子市の私立高。1926(大正15)年、八王子和洋裁縫女学院として創立。戦後の新学制で女子中学、高校になり、61(昭和36)年、現在の名称に。バレー部は58(同33)年創部。全日本高校選手権、旧春高バレー(全国高校選抜優勝大会)とも5度の優勝を誇り、三屋裕子、大林素子、高橋有紀子、狩野美雪ら五輪代表を輩出した。生徒数1610人。矢野東校長。