全勝対決で迎えた早明戦で敗戦を喫し、2位という結果に終わった関東大学対抗戦(対抗戦)から3週間。いよいよ早大の大学王者を決する全国大学選手権(大学選手権)での戦いが幕を開ける。東大阪市花園ラグビー場で迎える準々決勝での対戦相手は、前節で京産大を下した日大。年々着実に力を増し、6大会ぶりの大学選手権出場を果たした勢いに乗っているチームだ。早大は初戦で勝利を挙げ、弾みをつけたいところ。最終目標『荒ぶる』に向けて、負けたら終わりの戦いが始まろうとしている。

 日大の強みは看板ともいえるFWだ。プロップ坂本駿介主将(日大)が率いる屈強なFW陣は、関東大学リーグ戦(リーグ戦)で度々セットプレーにおいて相手を圧倒してきた。前回の京産大戦でも、ラインアウトモールを起点にトライを奪うなど、セットプレーに注力してきたことがうかがえる。試合は要所で強さを見せつけ、粘り強く終盤のリードを守り抜き、24-19で勝利。昨季リーグ戦5位から躍進したことによる自信を感じさせた。BKも、後半に好機を逃さずトライを挙げた1年生FB普久原琉(日大)をはじめとする下級生の活躍が著しい。


京産大戦で1年生ながらトライを挙げた普久原

 対する早大は、対抗戦の最終節で、拮抗(きっこう)した展開であった前半に反して後半は明大の強さに圧倒され、7-36と完敗。「全部のプレーの精度で明治のほうが上回っていた」とロック下川甲嗣(スポ3=福岡・修猷館)が振り返ったように、全てのプレーの精度の底上げが課題として見えた試合だった。前の試合からの間隔が1週間しかない日大に比べ3週間あることも早大にとってのアドバンテージと言えるだろう。この期間でどれほど修正できるか。また、特にセットプレーでの劣勢が顕著であったため、それを得意とする日大戦に向けて強化する必要があるだろう。今後もFWを強みとする強豪との対戦が予想される。FW勝負で主導権を握り、早大が誇るBKへとボールをつなげるよう、セットプレーの安定が求められるはずだ。


明大の猛攻にディフェンスは機能しなかった

 外気は冷たさを増し、ますます大学ラグビーの熱が高まる季節になった。「この3週間しっかり準備して一戦一戦また成長できたらいい」(プロップ小林賢太、スポ2=東福岡)。目標はその先にあるが、まずは目の前の相手に勝ち切ることが重要だ。大学選手権の初戦、そして勝利すれば2年連続の「年越し」が決定するという重要な一戦。今までやってきたことを全て出し切り、隙のない「早稲田ラグビー」を展開してみせる。

(記事  山口日奈子 写真 小田真史、石井尚紀)

コメント

フッカー森島大智(教4=東京・早実)

――前回の試合はラインアウトでスティールされる場面が多くありましたが、3週間どのような調整をしてきましたか

 前回は自分のスローの精度が良くない部分がありました。また、相手の一番強いところで飛んでしまったことが特に反省点ですね。自分としてはラインアウトでトップ・クオリティ・ボールという部分を意識して3週間やってきました。

――チーム全体としてはどういった部分を練習してきましたか

 一番フォーカスしてきた部分は「ディフェンス」のところです。特に、「勝ちポジ」(一番強い姿勢)のところを練習の時、タックル一つから意識してきました。アタックディフェンスの練習の時だとこの部分が意識できていなかった選手は(コーチから)名指しで指摘されるぐらい今回注力していますね。すごくディフェンスのところからやってきました。

――日大戦でのキーになる部分はどういった点でしょうか

 やはり、ディフェンスだと思います。前回の明大戦で課題に挙がった部分をどれだけ修正できたかを見せることができるか。

――日大のセットプレーに関してはいかがでしょうか

 相手の組み方を研究して、自分たちのやることも決まっています。ですので、その部分を出せれば勝てると思います。

――意気込みを一言お願いします

 絶対に『荒ぶる』へとつなげるために一戦一戦大事にしていきたいです。今試合のキーワードは「ドミネート」なので、その言葉通りドミネートできるように頑張ります。

CTB吉村紘(スポ1=東福岡)

――スタメン出場ということですが、いつ頃知らされたのでしょうか

 今週の練習から少しスタメンで練習していて、正式に発表があったのは一昨日です。

――どのような心境でしたか

 びっくりした気持ちというのはありましたが、CTBで練習に入ることはあったので、今のところ変な緊張はないですね。

――CTBとして出場ということですが

 SOの時より、コンタクトの回数が増えると思うので、そこで絶対負けないようにディフェンスもアタックも頑張りたいと思います。

――日大についての印象はいかがですか

 FWのチームだなという印象がすごくあって、そこでこっちが耐えてうまくボールをキープして展開できれば、そしていいアタックができれば、チャンスはたくさんあると思います。

――ご自分の役割はどのようなものだと考えていますか

 アタックの部分では、外のランナーと内のプレーヤーをつなげるというところです。ディフェンスは前に上がってタックルするというところですね。

――あすへむけて一言お願いします

 4年生にとって最後のシーズンなので、1試合でも長く4年生とできるように、100パーセント出し切りたいと思います。

      

早大メンバー
背番号名前学部学年出身校
久保 優スポ3福岡・筑紫
森島 大智教4東京・早実
小林 賢太スポ2東福岡
三浦 駿平スポ4秋田中央
下川 甲嗣スポ3福岡・修猷館
相良 昌彦社1東京・早実
幸重 天文構4大分舞鶴
丸尾 崇真文構3東京・早実
◎齋藤 直人スポ4神奈川・桐蔭学園
10岸岡 智樹教4大阪・東海大仰星
11古賀 由教スポ3東福岡
12吉村 紘スポ1東福岡
13長田 智希スポ2大阪・東海大仰星
14桑山 淳生スポ4鹿児島実
15河瀬 諒介スポ2大阪・東海大仰星
リザーブ
16宮武 海人政経2東京・早大学院
17横山 太一スポ2東京・国学院久我山
18阿部 対我社2東京・早実
19大﨑 哲徳文構2東京・国学院久我山
20柴田 徹社4神奈川・桐蔭学園
21小西 泰聖スポ1神奈川・桐蔭学園
22中西 亮太朗商2東京・早実
23梅津 友喜スポ4岩手・黒沢尻北
※◎はゲームキャプテン、監督は相良南海夫(平4政経卒=東京・早大学院)