「ジャパネット杯春の高校バレー」として来年1月5日に「武蔵野の森総合スポーツプラザ」(東京都調布市)で開幕する「第72…
「ジャパネット杯春の高校バレー」として来年1月5日に「武蔵野の森総合スポーツプラザ」(東京都調布市)で開幕する「第72回全日本バレーボール高等学校選手権大会」(日本バレーボール協会、産経新聞社、フジテレビなど主催)を前に、激戦を勝ち抜いた神奈川県の代表校のうち、男子2チームを紹介する。
■橘
春高出場の常連校として全国で名をはせる橘だが、昨年度の春高は初戦でストレート負けという悔しい結果に終わった。今年は「ベスト8入り」を目標に掲げ、同じ舞台での雪辱を果たそうと燃えている。
県予選前の全国高校総体予選では1セットも失わずに優勝。県予選でもその勢いは衰えず、山本帯刀(たてわき)と梶原由哉のダブルエースを中心とした攻撃と手堅い守備が光った。それでも、中村進太朗監督は「今のままでは全国で通用しない」と話す。春高ではダブルエースに球が集まりすぎず、いかに他のプレーヤーが攻撃をしかけていくかが鍵となるという。ローテーションを新たにし、強みのコンビバレーに磨きをかけている。
また、県予選を経て課題が見つかった。慶応と戦った決勝の2セット目、ミスが続いて相手に流れを渡しそうになった場面があった。ミスが起きた理由を「ミスの直前にバレーの基本動作が崩れたから」と中村監督は分析し、サーブやレシーブの基礎練習を徹底させている。
初戦は2回戦で、松阪工(三重)と雄物川(おものがわ、秋田)の勝者と対戦する。中村監督は「持っている力を出し切ってほしい」と選手に期待を込める。橘は昨年度に引き続いて男女ともに春高に出場するため、多くの生徒が応援に駆けつける予定だ。主将の小牧隼人は「応援に来る人たちを悔しい思いで帰したくない」と話し、橘らしいコンビバレーを武器に、高みを目指して全国の舞台に臨む。
■慶応
3年ぶり2度目の春高出場を決めた慶応は、万全とはいえない状態のチームで県予選を勝ち上がったことで、自信をつけている。
県予選の1週間前、レギュラー入りしていた2年の内田晃太が練習中に膝を負傷。県予選の試合出場は絶望的で、直前にフォーメーションを変更して予選に臨んだ。攻守で柱となる選手が欠けたことで、選手たちは「戦力だけでなく、精神的にも大きなダメージを受けていた」(渡辺大地監督)。しかし、チームは諦めなかった。
県予選は、相手の不意を突くタイミングでのアタックと、粘り強いレシーブで勝ち抜いてきた。内田が抜けた穴は全員で埋めていこうと、チームは一致団結。準決勝では昨年度の王者・東海大相模を前に第1セットを奪われるも、3年の島田航希(かずき)が高さのあるアタックを連発し、見事逆転に成功して春高出場を決めた。
春高1回戦の相手は恵庭南(北海道)。「向こうは初出場で、うちは2回目だけど、似たようなもの。接戦になるかも」と渡辺監督は予想する。県予選をけがで出場できなかった内田の状態は直前まで分からないという。しかし、チームは“諦めない気持ち”を合言葉にして日々練習に励み、全国へ向けて徐々に気持ちを高めている。
渡辺監督は「一戦一戦、目の前の試合を大切に戦い抜きたい」と初戦に挑む。主将の島田は「慶応史上初となるセンターコートに行きたい」と、大舞台での躍進を誓っている。