文=鈴木健一郎 写真=B.LEAGUE

細谷将司勝負どころでビッグショット連発の17得点

秋田ノーザンハピネッツがホームにアルバルク東京を迎えた第2戦。前日の第1戦は激闘の末に競り負けたが、この日はリベンジ。終盤にエナジーで王者A東京を上回り、快勝を収めた。

立ち上がりの秋田に勢いをもたらしたのは、昨日の第1戦で1カ月半ぶりの戦線復帰を果たし、この試合から先発に戻ってきた古川孝敏。思い切りの良い3ポイントシュートを2本決めると、3本目はザック・バランスキーのファウルを誘ってフリースロー3本を獲得。これをすべて沈めた。

ただ、そこからはA東京も持ち前のインテンシティの強さを存分に発揮。秋田も選手を細かく入れ替えながら特にディフェンスの強度を保つも、Bリーグ初年度に秋田に在籍してCNAアリーナ☆あきたの雰囲気を知る安藤誓哉が見事なゲームコントロールと、自ら放つシュートも決めて均衡した展開に持ち込む。結果、第3クォーターは10分間ずっと1ポゼッション差、どちらも主導権を握ることのない息詰まる接戦となった。

試合が動いたのは第4クォーター序盤。その前からプレッシャーディフェンス、リバウンドやルーズボールへの執着心で上回っていた秋田の前に、A東京が根負けする。残り8分半、細谷将司と保岡龍斗が立て続けにタフショットをねじ込む。これは良いシュートチャンスを作ったわけではなく、体勢が整わないまま放ったシュートが決まったものだったが、我慢比べの中でのタフショット連発を浴びたことでA東京の選手たちは集中を切らしてしまった。

続くA東京の攻め、ミラン・マチュワンが正面からの3ポイントシュートを放った場面で、A東京の残るすべての選手が秋田の選手とのポジション争いで負けていた。このシュートのこぼれ球を拾った中山拓哉から細谷、ウィリアムスへと繋ぐ速攻が決まって68-60。秋田が抜け出した。

相手を根負けさせる、『タフに戦い続ける力』を発揮

残り7分半。タイムアウトを取ったA東京がここで立て直せばまだ分からないところだが、秋田の勢いが王者を飲み込む。菊地祥平からアレックス・カークのポストを狙ったパスをカディーム・コールビーがカットし、自分はコート外に飛び出しながらもボールを繋ぐ。続くA東京の攻めではウィリアムスがマチュワンを1on1で止めた。この試合、カーク以上にシュートタッチの良かったマチュワンだが、勝負どころのラスト10分では3得点に抑えられた。

本来のプレーを見失ったA東京に襲い掛かったのは細谷だ。思い切り良く放ったミドルジャンパーを沈めてリードを10点に広げると、正中岳城にプレッシャーを掛けてイージーなパスミスを誘発。さらにはウィリアムスとカーター2人のスクリーンを使ってマークにつく正中を引きはがして正面からの3ポイントシュートもねじ込む。直後に須田侑太郎に3ポイントシュートを返されるも、自ら決め返して76-63と突き放した。

まだ試合は5分残っていたが、A東京に反撃する気力は残っていなかった。秋田が自分たちの求めてきたバスケットの集大成とも呼ぶべき40分間の末、85-74でA東京を下している。

勝負どころでの細谷の得点が大きかったのは間違いない。ただ、そこに至るまでの過程で、ディフェンスの強度やリバウンド、ボールへの執着心といった、過去2シーズンでA東京がタイトルを引き寄せた『王者のバスケ』を体現して、結果としてA東京に勝利したことは、秋田にとって大きな自信になるに違いない。

12月8日のB1 9試合の結果
富山72-73千葉
島根85-92SR渋谷
秋田85-74A東京
新潟63-67横浜
滋賀82-73三河
京都80-86大阪
北海道78-55三遠
宇都宮87-71名古屋D
川崎98-75琉球