26日、東京五輪の日本代表に内定している野口啓代が「ネイルを愛する著名人」に贈られる「ネイルクイーン」授賞式に出席した。 「クライミングは爪を長く伸ばせないので、ネイルをすることでテンションを上げている。登っているときに赤のネイルが視線に…
26日、東京五輪の日本代表に内定している野口啓代が「ネイルを愛する著名人」に贈られる「ネイルクイーン」授賞式に出席した。
「クライミングは爪を長く伸ばせないので、ネイルをすることでテンションを上げている。登っているときに赤のネイルが視線に入ると頑張れる」
野口といえば、自身が勝負カラーとする「赤いネイル」で大会前の験担ぎが知られていたが、授章式の登壇によってより多くの人たちに東京五輪・新種目スポーツクライミングの魅力をアピールできたようだ。
授章式には赤いネイルとゴールド調ドレスで、野口とともにネイルクイーンに選出された三人(モデルの泉里香、女優の大友花恋、アーティストのMatt)とともに登壇し、女性アスリートの美しさを披露した。
27日に更新された自身のInstagramでは、シャネルのマニュキュアを愛用していることも報告している。
「もちろん五輪でもこの赤いネイルで登りたい」と話す野口啓代の2020年に期待せずにはいられない。プロクライマー野口啓代の勝負カラー(赤)と東京五輪へかける想いは、金メダル獲得へと続いていく。
文/スポーツブル編集部
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【動画】野口啓代「メダル取る自信ある」東京オリンピックの勝算
プロフリークライマー野口啓代にスポーツライター田中夕子氏が2017年2月、スポーツブル独占インタビューを敢行している。ワールドカップ年間総合優勝の秘訣、そして世界女王の卓越した能力に迫った。
田中:はじめまして、こんにちは
野口:はじめまして、こんにちは。よろしくお願いします(握手をする)
田中:痛い、痛い、痛い!
野口:ごめんなさい(笑)
田中:やっぱり、すごいですね。見た目は華奢ですけど(野口選手の握力は55kgで、一般女性のおよそ2倍)
野口:強く握りすぎちゃった(笑)
田中:さすが世界のあアスリートの握力でしたね。手ってちなみに見せて頂いても良いですか? (野口が手を出す) 指紋がないんですか。
野口:そうですね、トレーニング中なので指皮がないですね。
田中:さすが、世界で戦う手って気がしますね。でもこっちだけ見てるとアスリートですけどやっぱい女性らしく、赤がお好きな。
野口:赤は勝負カラーなんです。
田中:ワールドカップで年間優勝されてるんですけども、ご自身で自分の強さっていうのがどういうところに理由があると思いますか?
野口:2009年、2010年と2014年、2015年にワールドカップを取ってるんですけど、その間の2011年、2012年、2013年は年間ランキングが2位で、またその後優勝できるようになったという感じなんですが、何かやっぱり一番はワールドカップとか大会が一番好きです。
田中:大会が一番好き?
野口:子供の頃からずっと国内大会に出ていて、高校1年生になる16歳から世界の大会に参戦しはじめたんですけど、やっぱり大会が楽しくて大会に出るためにとか、大会で優勝するために、毎日練習を頑張れるっていうのがあったので、やっぱり大会が一番好きなことだと思います。
田中:クライミングの競技を野口さんの方から詳しく教えていただきたんですけど。
野口:現在は、ワールドカップでは3種目行われてまして、一つ目は高さ15メートル位の壁を登るリード種目というもので、そちらは全選手がハーネスを履いて、ロープを自分でカラビナと呼ばれる安全を確保する器具にかけながら登っていきます。高さを競うので、本当にいかに上まで登れたかで順位を決めます。ボルダリング種目の方は、大体高さ5メートル以下の壁で行われるんですが、決勝であれば4課題を登って、その4課題中、何課題登れたかで順位を競います。全然違う課題が用意されているので、色んなムーブとか色んな動きをこなせないと、なかなか登れないですね。
もう一つはスピード競技と言って、本当に単純に15メートルの壁を速さを競うんですが、全世界、同じホールド、同じ壁、同じ傾斜でホールドの向きまで決められているので、陸上競技とか水泳競技と同じで、普段練習したのを本番で全く同じ壁で、良いタイムを出せた人が勝てるっていう本当に速さを競う競技です。
田中:改めて聞くと面白いですね。
野口:全部できないとトップになれないので、本当に速さもそうですし、長さとか持久力もそうですし、あとは課題の難しさであったり、攻略、全部求められます。
田中:指懸垂、実際に見せていただいてもよろしいでしょうか?
野口:はい、もちろんです。
時には指先に全体重をかけることを要求されるクライミング。指先がホールドにかかれば体を安定させることのできる彼女の指先の力は驚異的である。身体能力は突出している部分があり、特に指先の力は類い稀なところがあるという。しかも野口は普通3本位かかれば、結構安定するって言われるものに対して、2本になっても、ましてや1本になってもしっかりと捉えてることが可能。この指先は、まさにクライミング女王の宝。驚異の身体能力の一つだ。
野口:これ自体が第一関節だけで、ぶら下がって。
田中:すごいですね、指だけですもんね。
野口:そうですね、指だけを鍛えるものなので。例えばここから。
田中:これ皆できるものなんですか?
野口:やっぱりある程度やってないとできないですし、ちょっとずつやっていかないと指も怪我しちゃうので。
田中:普通の懸垂とまた違う。
野口:本当に第一関節しかかかっていないので、指の力ともちろん、背中とか肩とか全部使うんですけど。
田中:見せていただくと本当にすごいですね。やられている方からしたら普通のことかもしれないですけど。
野口:なかなか指の本当第一関節とか、指先まで使うスポーツって、クライミング以外ないので、クライミングの何か特徴だと思います。
取材・文/スポーツブル編集部
野口啓代 Profile
野口啓代(のぐち・あきよ)TEAM au所属のプロフリークライマー。小学6年生でクライミング始め、わずか1年で全日本ユース選手権優勝。その後も2008年度から新設されたリード・ボルダリング・スピードの総合成績でランク付けを行う、クライミングワールドカップ・オーバーオール部門で初代女子チャンピオンに輝く。更にはボルダリング・ワールドカップ年間総合優勝を達成。誰もが認める世界女王だ。
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