2019年のテニス男子国別対抗戦「デビスカップ」は、ラファエル・ナダル(スペイン)の活躍もあり、スペインの8年ぶり6度目の優勝で幕を閉じた。「デビスカップ」は今年から新フォーマットで開催されたが、今後改善すべき課題も浮き彫りとなったことをBBCが伝えている。

「デビスカップ」は昨年まで、片方のホームで5セットマッチを最大5試合行って勝利国を決めるトーナメント方式にて、1年かけて行われていた。それが今年から18ヵ国が11月に一堂に会し、3セットマッチを最大3試合行う方式で1週間で優勝をかけて争うことになっている。

新フォーマットでの開催が決定した際には賛否両論が巻き起こったが、初開催を経て課題が浮き彫りになった。

一つは集客面。今年はスペインで行われたため、グループリーグのスペインの2試合や、決勝のスペイン対カナダはチケットが完売となり12,500席を埋めた。しかし、他国の試合では半分ほどしか埋まらないことも目立ったという。大会がより盛り上がってくる後半の準決勝のカナダ対ロシアでさえ、空席は目立った。

更に、「全仏オープン」ベスト4の経験を持つフィリップ・デブルフ(ベルギー)が、ガラガラの客席の写真と「こっち側の客席には15人しかお客さんがいない」というコメントをベルギー対コロンビアの前にツイートしたことで、新フォーマットの発案者であるジェラール・ピケと論争に発展したこともあった。

他にもイギリスのローンテニス協会は、準決勝のイギリス対スペインの際、6万ポンド(約840万円)を捻出して875人のイギリスファンを招待したという。イギリス代表のジェイミー・マレー(イギリス)は「売れ残りのチケットを主催者たちは学生にあげなかったため、機会を損失したと思う」とコメントしている。

他に大会中のスケジュール面でも問題が見られた。大会は主に現地11時からデイセッション、18時からナイトセッションが行われたが、このナイトセッションに対戦が組まれた国にとっては、タフなスケジュールとなった。連日試合終了が24時を越え、特にアメリカ対イタリアは翌朝の4時4分に終了。テニスの試合としては史上2番目に遅い時間での終了となり、翌日からは30分試合開始が早められた。

スペイン代表のフェリシアーノ・ロペス(スペイン)は「この1週間毎日ベッドに行くのが遅かったよ。ほとんど毎日2時や3時、時には4時だった」と話しており、ナダルも準々決勝のあった日のことについて「自分の部屋についたのは4時24分だったよ」と語っていた。

ジェイミーも、来年は決勝ラウンドの会場を2つに増やして、1つのコートで1日に4ヵ国が試合をするのではなく2ヵ国のみの試合にするべきだと提案している。

他にも、実際にマドリードの会場に足を運んだファンにとっては、他のコートの試合状況などについての情報を収集するのが難しく、テレビで観戦しているファンを優先しているという声もあった。

また大会公式サイトやアプリ、会場モニターは間違いだらけで情報の更新は遅く、イギリス対ドイツでは、アルゼンチン代表のギド・ペラ(アルゼンチン)が出場しているように表示されていたことさえあったという。

来年以降はこのような問題が解決されるか注目だ。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「デビスカップ」で優勝したスペイン代表

(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)