第32回2019上尾シティマラソンが17日、埼玉・上尾運動公園陸上競技場を発着するコースで行われた。コンディションに恵まれ、R.レメティキ(拓大)の1時間1分23秒をはじめに好記録が続出。盛況の大会となった。

 早大からは8人が出場。来る東京箱根間往復大学駅伝(箱根)のエントリー選考へのアピールともなった今大会に、三上多聞(商4=東京・早実)が1時間4分06秒をマークしてチーム内トップを占めた。2番手には住吉宙樹(政経3=東京・早大学院)が1時間4分41秒で続いた。

 「ここを外したら最後」と三上は覚悟を持って臨んだ。序盤は1キロ3分のスピードで快調にペースを刻んでいたが、10キロを過ぎると足取りが鈍くなる。「前半速く入って後半粘れるかという中で、後半に落ち込みすぎた」と三上は悔やむが、学内トップを守り切ってゴールした。箱根予選会では実力を発揮できずに終わり、落ち込んでいた時期もあったという三上。その状態から3週間で、自己ベストまで20秒と立て直してみせた。さらに、自らにプレッシャーをかけた中でも失速せずに完走したことに、「成長を感じられた」と評価した。


チーム内トップの成績を収めた三上

 初のハーフマラソンとなった住吉がチーム2番手の好走を見せた。「前半10キロまでは比較的ペースを抑えて、後半に上げる」というプランのもと、10キロを30分22秒(本人計測)で通過。その後の5キロは15分35秒まで落ちたが、20キロまでの5キロで再び盛り返した。「とにかく結果を出すことにこだわっていた」と強い思いを持って出走した住吉。「最低限の走り」と話したが、レース後には笑顔が見られた。


初ハーフとなった住吉の健闘ぶりが光った

 箱根まで残された時間は1カ月と半分。来週になると早大は恒例の集中練習に入る。ここでの練習の消化具合が箱根のエントリーメンバー選考に大きく影響する重要な時期だ。それだけに、「全日本(全日本大学駅伝対校選手権)に出たメンバーを打ち負かすことができるか、勝ちにこだわっていきたい」と三上が話せば、遠藤宏は「箱根で勝つためには下から突き上げてくる選手が、自分を含めて現れてくるのが必要だ」と自らに奮起を促す。その思いは、今回出場した選手たちに通ずるものだろう。

 憧れの舞台に立つ、その一歩をつかむために。勝負の期間が始まる。

(記事 岡部稜、写真 橋本和奏、宅森咲子)

結果

▽ハーフ大学生男子の部

三上多聞(商4=東京・早実)     1時間4分06秒(57位)

住吉宙樹(政経3=東京・早大学院)  1時間4分41秒(98位)初ハーフ

遠藤宏夢(商4=東京・国学院久我山) 1時間6分35秒(212位)

室伏祐吾(商2=東京・早実)     1時間7分13秒(250位)初ハーフ

黒田賢(スポ3=東京・早実)     1時間7分42秒(269位)

河合陽平(スポ2=愛知・時習館)   1時間8分12秒(291位)自己新記録

渕田拓臣(スポ3=京都・桂)     1時間10分35秒(358位)

真柄光佑(スポ4=埼玉・西武学園文理)1時間11分19秒(368位)

伊澤優人(社4=千葉・東海大浦安) 棄権

大木皓太(スポ4=千葉・成田)   棄権

新迫志希(スポ4=広島・世羅)   棄権

森田将平(スポ3=広島・修道)   棄権

向井悠介(スポ2=香川・小豆島中央)棄権

茂木凜平(スポ2=東京・早実)   棄権

山口賢助(文2=鹿児島・鶴丸)   棄権

コメント

遠藤宏夢(商4=東京・国学院久我山)

――この大会にはどのような位置づけで臨みましたか

箱根予選会(東京箱根間往復大学駅伝予選会)でもハーフを走ったのですが、暑い中でのレースで、タイムを出すというような走りができなかったので、今回は箱根に向けてしっかり実戦的なレースをしようと思って臨みました。

――どのようなレースプランを立てていましたか

前半は29分台で先頭が見える位置で入って、箱根予選会では特に10キロから15キロが落としているつもりはなかったのですが落ちてしまったので、そこからもう1回切り替えていくという部分を意識して走りました。

――ご自身の走りを振り返っていかがですか

先週くらいから急激に調子を落としてしまったのですが、自分の弱みとして調子の波が激しいということがあるので、ここは踏ん張りどころだなと思って、調子が悪い中でもいかに結果が出せるかということを今回は意識していました。

――結果についてどのように受け止めていますか

それでもやはりひどい走りをしてしまったので、自分の弱みが今回も出てしまったなというふうに感じています。

――集中練習、箱根に向けて意気込みをお願いします

全日本(全日本大学駅伝)を走ったメンバーがそのまま箱根に出場するようでは箱根も厳しいと思うので、集中練習に向けて下から突き上げていく選手が自分も含めて現れていくことが必要だと思っています。

三上多聞(商4=東京・早実)

――レースを終えた率直な感想は

収穫ありの課題ありの、五分五分のレースだったと思います。

――その収穫と課題というのは

3週間前の箱根予選会(東京箱根間往復大学駅伝予選会)では情けないレースというか、実力とは程遠い結果になってしまい、意気消沈していたのですが、それから3週間でしっかり立て直すことができたのは一つ収穫です。また、今回は自分自身に、これを外したら最後、というプレッシャーをかけていました。そのレースでしっかりまとめられたのは、プレッシャーのかかった舞台に強くなれたという面で成長を感じられたと思います。

課題としては後半ですね。前半に速く入って後半粘ろうと思ったんですけど、後半にかなり落ちてしまって。63分台目前だったのに、いざという時に足が動かなかったです。そこは反省点です。

――このレースの位置付けというのは

箱根本番に向けて、まずは記録を狙っていくこと。もう一つは先頭集団で走ってどこまで粘れるか。落ちたとしてもどこまで粘れるかというレースをやりたいと考えていました。それは箱根本番でも生きてくると思います。記録や順位も大切ですが、その課題の確認でのレースでもありました。

――レースは10キロ以降にペースが落ちてしまったのでしょうか

そうですね。ペースが落ち込みすぎてしまって。400メートル73秒のペースを落としてはいけないラインとしていたのですが、74秒かかってしまいました。

――さらに強化していきたい部分は

まずは後半まで(体力が)持つようにすること。それが一番記録を上げるための道なので。また、箱根で更に上の段階で戦うためには、5キロを14分40秒くらいで入る力を身につけること。この二つが大事だと考えています。

――これから集中練習も始まると思います

集中練習は(箱根メンバーの)ふるい分けという競争の面が強くなってきます。そういった面で全日本(全日本大学駅伝対校選手権)を走ったメンバーを打ち負かすことができるか、勝ちにこだわっていこうと思います。

住吉宙樹(政経3=東京・早大学院)

――今大会の位置付けは、どのように考えていましたか

このレースで箱根(東京箱根間往復大学駅伝)のメンバー争いに絡めるかがほぼ決まると思っていたので、最重要の大会だと捉えていました。

――どのような意気込みで臨みましたか

やはり、とにかく結果を出すことにこだわっていて、目標は63分後半から64分前半でした。それを出さないと、箱根のメンバー入りは厳しいと考えていました。

――レースプランは

ハーフは初めてだったということと、暑さもあったので、前半10キロまでは比較的ペースを抑えて、その分後半は上げようと思っていました。

――実際のレース展開は

後半ペースを上げるという部分はできませんでした。ただ、大崩れしなかったのは良かったと思います。一番悪かったラップタイムは10キロから15キロの15分35秒で、特に13キロから15キロの2キロに関しては、(1キロあたり)3分10秒近くかかってしまいました。(その区間は)風もあり、登り基調ではありましたが、そこは課題かなと思います。

――結果については

63分後半から64分前半を狙っていたので、記録には納得いきません。ただ、暑さやレース展開、そして最後の5キロを粘ることができたことを考えると、最低限の走りはできたかなと思います。

――集中練習に向けての意気込みをお願いします

上級生になったので、ただ前の選手についていくなど、自分のことだけに精一杯になるのでは足りないと思います。先頭で積極的に引っ張ったり、きつそうな選手を鼓舞するなど、走りやそれ以外の面でもチームにプラスになることを上級生としてできればと思います。