10月6日、茨城県つくば市のつくば国際会議場にて、茨城国体の文化プログラム「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 IBARAKI」ウイニングイレブン部門の決勝トーナメントが開催された。「少年の部」は青森県代表が勝利、「オープンの部」は…
10月6日、茨城県つくば市のつくば国際会議場にて、茨城国体の文化プログラム「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 IBARAKI」ウイニングイレブン部門の決勝トーナメントが開催された。
「少年の部」は青森県代表が勝利、「オープンの部」は茨城県第二代表が勝利を収め、初代チャンピオンの栄冠を手にした。
VAMOLA解説員であるarata選手が大会や優勝チームの解析を行い、VAMOLAにコメントを寄せた。以下、arata選手のコメントをお伝えする。
(写真:大会会場の様子)
■使用チームのほとんどがアーセナルからASモナコへ
arata選手:オフライン大会では、使用選手の能力が均一化されるモードで試合が行われます。
ウイニングイレブン 2019では、アーセナルが使用チームに選択されることがほとんどでした。オーバメヤング、ウェルベック、エンケティア、ラカゼット、タイリースジョンジュールス、などスピードのある攻撃陣が揃っているためです。
しかし、ウイニングイレブン 2020では、オフェンスの要となるオーバメヤングの能力があまり高くありませんでした。また、ウイニングイレブンは、リアルサッカーに合わせ、選手の移籍情報に対応しています。ダニーウェルベック、エンケティア、タイリースジョンジュールスなどの選手がアーセナルから移籍してしまったことで、国体ではASモナコが使用チームに選択されることがほとんどでした。
■ASモナコの攻撃バリエーション
arata選手:試合を観戦していて、ASモナコの攻撃バリエーションの豊富さに目を奪われました。
特にCFのスリマニは、高さ、パワー、キープ力のある選手であるため、上手くタメを作って攻撃を展開していくことができます。その上、ヘディングも強いので、サイドのクロス攻撃からも得点につなげることができるため、ASモナコのカギとなる選手の1人だと思いました。
また、ASモナコが使用チームに選択されている大きな要因が、後半から出場させると各能力が向上するスーパーサブのスキルを持った選手が多く在籍していることです。
特にCFのペッレグリは、高さとスピードを兼ね備えた選手で、均一化モードの中でも能力がトップクラスです。相手チームにとっては、かなり怖い存在になっていました。
そして、ジェウソンマルティンスとムサシッラもスーパーサブを持っていて、スピードを武器にしている選手です。これらの選手が後半から出場した際、その攻防をハラハラしながら観ていました。
■少年の部で優勝した青森県代表
(写真:少年の部表彰式-コナミ社プレスリリースより)
arata選手:青森県代表のクオリティには誰もが驚かされたと思います。守備では3人がはっきりと役割分担をしていました。寄せ、カバー、パスカットが上手く、良い守備を起点に攻撃へと展開していました。
また、青森県代表もASモナコを使用していました。スリマニで上手くタメを作ってフォワードの選手が自由に動き回り、得点に結びつけていた印象です。
スリマニを上手く使った攻撃は圧巻で、とても少年の部とは思えないクオリティでした。
■オープンの部で優勝した茨城県第二代表
(写真:オープンの部表彰式-コナミ社プレスリリースより)
arata選手:茨城県第二代表は、実力者のレバ選手が所属していて、ドリブル、パス、シュートの質がかなり高かったです。3on3となるco-opモードでも、個人戦と同じように能力を発揮しているところがすごいと思いました。
co-opではドリブル突破がとても難しいのですが、その難しさを感じさせないレバ選手のドリブルは、相手チームには脅威でしかなかったと思います。
そして、このチームの強さは劣勢となってもブレない精神力にあると思います。準決勝での愛知県代表との試合では、先制をしながらも同点に追いつかれた1-1の場面で、勢いに乗った愛知県代表の流れになっていました。
このまま劣勢になるかと思いましたが、相手の猛攻を耐え抜き、ようやく来た一発のチャンスをしっかりとゴールにつなげると、そこからは茨城県第二の流れになり、結果的には4-1で勝利しました。
さらに、決勝戦は圧巻でした。茨城県第一代表の攻撃を抑えられず、後半15分までに3点のリードを許しながらも、怒涛の4ゴールで逆転勝利を収めました。
1-3のビハインドとなる状況でも、運の要素もあるセットプレーから、1点差に詰めるゴールを、早い段階で決めて流れを変えたことが、この試合の分岐点になりました。
また、チームのムードメーカーである酒井選手がゴールを決めたことで、よりチームが勢いに乗れたのだと思います。
決勝戦という大きな舞台で3点をリードされてしまったら、心が折れてしまうことがほとんどです。そんな状況でも、ブレない精神力が優勝の原動力になっていたと思います。
(コメント●JAPANサッカーカレッジ arata)
(構成●fanatic wilkinson’s)
(編集●VAMOLA eFootball News編集部)