9月12日から15日の4日間に渡って開催された東京ゲームショウ2019において、ビジネスデイの12日と13日に日本eスポーツ連合(以下、JeSU)主催のプログラムとして、JeSUの活動報告会に加え、海外でのeスポーツ展開をテーマとした講演が行われた。 

 初日の12日はアジアeスポーツ連盟(以下、AESF)会長のケニス・フォック氏を招いて、アジア圏を中心としたeスポーツ展開が語られた。 

AESFケニス・フォック会長

 その中で、他の世界規模の大会に匹敵するような大会を目指し「e-Masters」を2020年に中国・深圳で開催することを発表した。アジア圏のeスポーツ選手としての才能を発掘し、その才能を発揮する舞台として開催しようという考えだ。また、将来的にアジアの各都市で行うことを検討しており、アジア圏の人々がこの大会を観戦しやすくする狙いがあるという。 

 また、eスポーツのオリンピックでの正式種目入りについては「未来は明るい。扉は開いている状態だと思っているので、近いところまで来ていると思っている。オリンピックに向けては一歩一歩ではあるが、確実に進んでいる。」と自信をのぞかせた。 

 2日目の13日は国際eスポーツ連盟(以下、IESF)事務局長のレオポルド・チャン氏を招いて、eスポーツのオフィシャルスポーツとしての可能性が語られた。 

IESFレオポルド・チャン事務局長

 チャン事務局長によるとeスポーツを真のスポーツとして推進していくには、持続可能であることが大きなキーワードになるそうだ。選手を育成し、才能を開花させ、その後の生活の保障をし、更新の育成をする一連の流れが産業として大きくしていく上で重要だと述べた。この持続可能な流れを実現させるためには官民の連携が非常に重要で、国の支援が必要になるだろうと語った。また国際オリンピック委員会(以下、IOC)への加盟を目指して働きかけを行っているといい、やらなければならないことは多いが、物事は確実に前に進んでいると思うと述べた。 

 JeSUの岡村秀樹会長はオリンピック競技化について、「IOCによる検討委員会、土台となる会議体が作られており、JeSUは正式なメンバーとして参画している。IOCのeスポーツに関わる認識は明らかに変わってきている。オフィシャリティの高い取り組みをしていかないとIOCには認められない。国によっては統一された団体がない国もある。そこに注力をして組織づくりを推奨していく。体制が整えば開かれた扉に足を踏み入れることができるのではないか」と述べ、制度や体制の確立の重要性を強調した。 

JeSU岡村秀樹会長

 オリンピック競技としての採用はIOC会長が難色を示したことから、実現の可能性は高くない。一方でIOCの協議会による議論は進んでいるという報告もあり、AESFやIESF、JeSUといったeスポーツ団体の取り組みによってeスポーツの普及がさらに加速していけば、IOCによる議論も加速していくのかもしれない。日本国内では、茨城国体の文化プログラムへの採用や経済産業省とJeSUによる検討会など官民連携の動きが出てきており、徐々にeスポーツへの理解が進んできている。eスポーツの波はオリンピックまで届くのか、今後の動向に注目したい。 

海外との連携について報告する岡村会長