写真:今季初勝利を挙げたTOP名古屋/撮影:ラリーズ編集部<ノジマTリーグ2019/20シーズン 9月1日(日)大阪府立体育会館>1日、日本生命レッドエルフ(以下、日本生命)とトップおとめピンポンズ名古屋(以下、TOP名古屋)のTリーグ・2…

写真:今季初勝利を挙げたTOP名古屋/撮影:ラリーズ編集部

<ノジマTリーグ2019/20シーズン 9月1日(日)大阪府立体育会館>

1日、日本生命レッドエルフ(以下、日本生命)とトップおとめピンポンズ名古屋(以下、TOP名古屋)のTリーグ・2ndシーズン初対決は、3-2でTOP名古屋に軍配が上がった。TOP名古屋は今季初白星となり、勝ち点3を獲得。一方初代女王の日本生命は、開幕3連戦を1勝2敗と苦しい立ち上がりとなっている。

ビクトリーマッチ(以下、VM)までもつれ込んだ、日本生命vsTOP名古屋の一戦を全試合詳しく解説する。

1番:陳思羽/前田美優 1-2 梁夏銀/鈴木李茄




写真:ダブルスを制したTOP名古屋の鈴木(写真左)/梁夏銀(写真右)ペア/撮影:ラリーズ編集部

ダブルスは、速く短いラリーが得意の陳思羽/前田(日本生命)と、遅く長いラリーが得意の梁夏銀/鈴木(TOP名古屋)が対する構図となった。

第1ゲームは陳思羽/前田の得意な展開となるも、第2ゲームからは梁夏銀/鈴木の望む展開となり、2-1でTOP名古屋ペアが逆転勝利を収めた。

試合後、日本生命の村上恭和監督は「ダブルスペアの組み合わせは考える。海外勢だとダブルスを練習出来ないのが難しい」とTリーグで重要視されているダブルスの難しさを語った。

2番:早田ひな 2-3 森田彩音




写真:森田彩音(TOP名古屋)/撮影:ラリーズ編集部

パワーで勝負する早田(日本生命)とテンポの速さで勝負する森田(TOP名古屋)の対決は互角の大接戦に。フルゲームの9-9となると、最後まで強気の姿勢を崩さなかった森田に軍配が上がった。

この試合では、森田のピッチの速い両ハンドがパワーで勝負する早田に見事に刺さった。対する早田は、森田の前陣を崩そうと力んでしまったのが敗因か。早田はTリーグの5ゲームマッチのシングルスで初の敗北を喫した。

森田は昨日の石川との善戦に続き、トップ選手相手にも十分戦えることを証明。TOP名古屋の矢島淑雄コーチも「森田の武器は打点の早いバックハンド。左利きには元々強く、昨日の石川戦も惜しかったし、今日の早田戦では、やってくれた。早田の威力あるボールにもコースを読んで対応できたのが勝因。ポテンシャルの高い選手ですよ」と森田の実力に太鼓判を押した。

3番:森さくら 3-2 梁夏銀




写真:逆転勝利を収めた森さくら(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部

第1ゲームを森(日本生命)が奪うも、第2ゲーム中盤からは梁夏銀(TOP名古屋)が本来のリズムを取り戻し、森を圧倒。完全に梁夏銀のペースとなり、2ゲームを連取する。森は意気消沈という様子だったが、第4ゲームから意識的に声を張り上げ、自身を鼓舞。すると試合の流れも変わり、ゲームカウント2-2と追いつくことに成功。

迎えた最終ゲーム、森がバックハンドで梁夏銀のフォア側を攻める戦術がうまくはまり、逆転勝利を収めた。

4番:田志希 3-1 山本笙子




写真:田志希(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部

デビュー戦となった山本(TOP名古屋)は序盤硬さが見られ、百戦錬磨の田志希はその隙を見逃さなかった。声を出すことで自分のペースに持ち込んだ田志希は2ゲームを連取。山本はその後1ゲームを返すも、田志希が勢いで押し切り、3-1で勝利を決めた。

山本はデビュー戦白星とはならず。田志希は2ndシーズン、早くも3勝目となった。

5番:田志希 0-1 森田彩音




写真:ビクトリーマッチで勝利した森田彩音(TOP名古屋)/撮影:ラリーズ編集部

日本生命はVMに早田ではなく、4番で勝利した田志希を送り出した。対するTOP名古屋からは早田に勝利し、調子の良い森田が登場。

森田は早田戦で見せた自身の実力を遺憾なく発揮し、序盤から田志希相手に常にリードを保つ。田志希もタイムアウトなどで流れを変えようとしたが、森田に追いつくことはできなかった。森田は11-6でVMを制し、日本生命から2点を奪う大活躍。

試合後森田は「(自分のストロングポイントは)打点の速さとピッチの早いラリー。Tリーグでも通用して自信になった」と話している。自信を深めた森田のこれからの活躍にも期待が高まる。

日本生命の村上恭和監督 コメント

ダブルス以外は実力ある方が負けた。こんな団体戦は初めてだった。

これはTリーグのルールによるところが大きい。実力差が接近する良いルールだと思う。また、デュースが無いのは格上の方がプレッシャーがかかる。

ボールは、ワールドツアーと違うボールなので、ワールドツアーに出てる人には大変。国内で試合をする選手は慣れているボールだと思う。

ただ、甲府大会からTリーグも7試合はワールドツアーと同じ紅双喜のボールを使うので、ワールドツアー出ている人の方が有利になる。

スコア:日本生命 2-3 トップ名古屋




写真:2ndシーズン初白星となったTOP名古屋/撮影:ラリーズ編集部

陳思羽/前田美優 1-2 〇梁夏銀/鈴木李茄
11-4/6-11/8-11

早田ひな 2-3 〇森田彩音
11-6/9-11/11-10/9-11/9-11

〇森さくら 3-2 梁夏銀
11-7/8-11/5-11/11-8/11-9

〇田志希 3-1 山本笙子
11-9/11-10/10-11/11-9

田志希 0-1 〇森田彩音
6-11

文:ラリーズ編集部