8月21日、北海道いわない温泉・高島旅館にて、第2回湯桶杯が開催された。第1回は兵庫県・有馬温泉で実施され、湯桶杯は温泉地がコラボするeスポーツ大会。有馬温泉湯桶杯は、VAMOLA編集長・ちゃまくんが見事に優勝を飾り、ディフェンディングチャンピオンとして、連覇を果たすべく北海道へ乗り込んだ。

オフライン決勝トーナメントは、プロライセンス保持者やちゃまくんなど、ウイイレ界を牽引するゲストプレイヤーと、オンライン予選を勝ち抜いた挑戦者の対決という形で進められた。結果、ちゃまくんの連覇はならず、有馬温泉にも出場したプロライセンス保持者のGENKIモリタ選手が決勝でPK戦を制して、見事に優勝を果たした。

なお、同大会は日本eスポーツ連合支部である、兵庫県eスポーツ連合と北海道eスポーツ連合の連携によるところも大きく、今後も様々な連携が模索されていくとのこと。そこで、残念な結果に終わったものの、編集長としての務めを果たすべく、ちゃまくんの大会リポートをお伝えする。

■ちゃまくんによる湯桶杯大会リポート


(写真:第1回湯桶杯チャンピオンのちゃまくん)

■湯桶杯の雰囲気

ちゃまくん:いわない温泉湯桶杯にゲストプレイヤーとして、出場してきました。ただのウイイレ大会だと思っているそこのあなた!全然違いますよ!

湯桶杯は日本各地の有名温泉地をまたにかけた、「eスポーツ×温泉」の大会なんです。

大会前日に現地の旅館に泊まり、夜になれば、土地の美味しい食べ物を食べながらの酒盛りになります。

そのあとは、温泉に入って、部屋に敷かれた布団の中で好きな配信者をこっそり言い合ったり、普段は距離のあるプレイヤー同士が酒の力を借りながら、それぞれのウイイレ愛やポリシーを語り合ったり、大人の修学旅行という感じになります。

ただ、翌日には空気が一変して、意地とプライドをぶつけ合うことになります。目指すは高額な賞金ではなく、トロフィーならぬ特別仕様の湯桶!地位でも名声でもなく、ただただウイイレ愛をかけた熱い戦いが繰り広げられます。

■いわない温泉の夜

ちゃまくん:湯桶杯はPES LEAGUEなどで惨敗続きの僕が、初めて手にしたオフライン大会での輝かしい栄光!!

ディフェンディングチャンピオンとして、有馬1400年の歴史を背負いつつ、新千歳空港から電車とバスを乗り継ぎ2時間30分。ついに、決戦の地となる、いわない温泉・高島旅館に降り立ちました。

初日は近くのお寿司屋さんでコースを食べました。お寿司の他にも、アワビ・ウニ・マグロ・カニ・じゃがいも・イカなど、これぞ北海道みたいな食材のセットを2500円で食べさせてもらうことができました。もう、この時点で最高です!!

途中、いわない温泉の歴史を伺わせて頂く機会もありましたが、面白いローカルネタなどを挟みながら話して下さるので、岩内の歴史を楽しみながら知ることができました。優勝して「有馬温泉」と「いわない温泉」をこの俺が背負うことになるのか。そんな気持ちが沸き起こり、自ずと大会へのモチベーションが上がっていきます。

旅館に帰るとさっそく温泉へ。日頃溜め込んだ疲労を流して準備は万端!!さて、しっかりと睡眠を取って明日に備えようと部屋に帰る途中…、広間から聞こえて来たのは「ぷよぷよむずかしいい!!」の声。

ゲーマーの血が騒ぎ…、そのままウイイレプレイヤー同士の即席ぷよぷよ大会が開催されることになり、気が付けば、もう夜中の3時…。結果は1勝1敗。明日のために、今日はわざと負けておいたと、自分に言い聞かせて、眠りにつきました。

■大会当日の朝


(写真:300インチのビジョンカーと出場選手たち)

ちゃまくん:翌日の朝、起きると、旅館の前にはビジョンカーという巨大トラックが!!

荷台部分が開いて、それがそのまま大きなモニターとなり、そこに試合を映すことで地域の方々にも観戦してもらえるとのことでした。

会場ではビアフェスが同時開催され、16種類のクラフトビールが用意されていました。また、町内で飲食店を経営されている方々が、ザンギやピザなどを持ち寄って出店を開いて下さいました。

夜になると、お祭りのような雰囲気になり、そこを走り回る子どもたちの笑顔が最高にエモかったです。

■いわない温泉湯桶杯スタート


(写真:左・ちゃまくん、右・GENKIモリタ選手)

ちゃまくん:1試合目の対戦相手はオンライン予選を勝ち上がってきた「しし選手」。開始早々は、2-0で僕がリードしていました。しかし、しし選手が僕のプレイ傾向をすぐに見抜いて、フォーメーションを変えてからは、壮絶な打ち合いとなり、80分の段階では3-4でリードを許す展開となっていました。

しかし、有馬チャンピオンとしての意地と、持ち前の可愛さを発揮して、残り10分で2点を取って何とか逆転勝ちを収めました。

前回王者が初戦敗退になるかと、みなさんをしっかり動揺させてからの、劇的な逆転勝利!!その完璧な試合運びに手応えを感じながら、準決勝へと進みました。

準決勝の対戦相手は、今大会では運営のお手伝いも担うGENKIモリタ選手。前回の有馬温泉と同カードとなりました。有馬と同じように勝ちたかったのですが、先制点はGENKIモリタ選手。1点を先制されてからは、苦しい展開が続きましたが、88分になんとか追いつきPK戦へ。

サドンデスまでもつれ込んだものの、左隅をねらった僕のシュートをGENKIモリタ選手が完全に読み切ってこれを阻止。GENKIモリタ選手の勝利となりました。勢いはそのままにGENKIモリタ選手が、見事に優勝を果たし大会の幕は降ろされました。

その後は町内のみなさんと、北海道の爽やかな涼しい夜を美味しいクラフトビールを片手に、楽しい一時をともに過ごしました。

■湯桶杯に参加して

ちゃまくん:湯桶杯に参加して毎回思うことは、プレイヤー同士の距離感がこれほど近くなる大会は他にないということです。

一般的な大会だと負けた選手は落ち込みながら、“敗者は去りゆくのみ”と帰ってしまうので、なかなか話もできませんが、湯桶杯では負けてもそこからは旅行になる。

そんな大人のウイイレ大会に是非みなさんも参加してみてください。強さを競うだけではない、ここでしか味わうことのできない素晴らしい経験が待っています。

この記事を読んで下さっている皆さんとも、美味しい食事とお酒を味わい、温泉に浸かりながら、ウイイレ愛を語り合える日を待っています。

■大会公式動画

(文●fanatic wilkinson’s)
(編集●VAMOLA eFootball News編集部)