2019年8月25日、三井不動産カップ全二日間を快勝で終えたAKATSUKI FIVE。まさに有言実行だ。

初戦に続き2連勝、上昇気流に乗ってアジアカップへ臨む女子日本代表。第一戦からおよそ24時間という時間を活用し、修正を成し遂げた。このスピード感こそが、2019シーズンにおける女子日本代表チームの強みだろう。

三井不動産カップ初戦を終えた24日、トム・ホーバスHCの饒舌な日本語は安堵と嬉しさが入り混じった「さいたまスーパーアリーナ」のオーディエンスを包み込んだ。

「最初に皆さん、ありがとう。いい雰囲気だった。うちの目標はいいバスケを40分やりたい。今日は30分くらいだったかな」

トム・ホーバスHCの采配やチーム一丸の修正力は勝利を引き寄せた

落ち着きあるプレーで、きっちりと日本女子バスケの個性を発揮したAKATSUKI FIVE。

24日夕刻、男子日本代表が強豪ドイツに勝利し、日本中を歓喜の渦に巻き込むと、男子の勢いをそのままに18時30分。ナイター開催となった女子日本代表は、チャイニーズ・タイペイ代表と対戦し、勝利という結果をもたらした。

前半を終えた時点女子日本代表は、エース・宮澤夕貴が13得点。

宮澤夕貴選手の攻守にわたる活躍もチームに貢献した

好調な出だしで、ゲームを支配した。3ポイントシュートの課題は残したものの、次に繋がるゲームを展開してくれた。

夏の中国遠征の成果と仕上がりをアピールするとともに、集中力を切らさなかったAKATSUKI FIVE。試合後半には苦しんだシーンもあったものの、静かな闘志を燃やし続け掴み取った価値ある勝利、とでも表現しよう。

この夏の大会は、過去に開催された三井不動産カップのなかでも日本の良さが発揮された大会のように捉えている。フィジカルやテクニック、メンタルだけではない。応援のチカラも結果に大きく左右しているはずだから。

男女ともに日本の完全ホームな雰囲気を創り上げたのは、日本代表のファン・ブースターの存在だ。彼らは、ここぞというときに勝負を左右するAKATSUKI FIVEにとっても重要な一員なのだ。

そして、ファン・ブースターたちは、この日から毎分毎秒、また1人、2人と日本中で増加していくはずだ。その理由は、一度でも試合を見たらわかるだろう。迫力あるプレーとオーディエンスの一体感、そして勝利の喜びを味わってしまったら、その瞬間から日本バスケの虜になってしまうから。

「今日より明日の方がいいバスケ、やると思う。まだまだうちの最高のバスケやってないと思う」

試合後の会見では、大勢のファンへ向けてメッセージを残した。

「今日は男子の応援、沢山来ました。新しいファン、作った気がした。うちのバスケは面白い、楽しい、応援も楽しいかと思う。ファンを増やしたい。もう一回チャンス、明日あると思う」


ファンへの感謝も忘れずに、会見を終えたトム・ホーバスHCの言葉を次の戦いでも信じたい。

2020年夏、今日と同じ会場「さいたまスーパーアリーナ」で東京五輪の試合が行われる。このホームの熱気と興奮は、今日よりもっと高みを増して2020年へと続いていく。およそ1ヶ月後に控えるアジア杯を挟んで、女子日本代表の進化は止まらない。
 

「今日いいところは明日続けられるように。ぜひ!ぜひ!ぜひ!会場に足を運んでもらいたいと思います」

日本を代表するアスリートであり女子バスケの申し子としても知られる、渡嘉敷来夢の笑顔とユニークなメッセージも印象的だった。

試合後の記者会見では笑顔のシーンもあった

リオ五輪以来(となる国内での)代表公式戦に出場した渡嘉敷は、試合の入りは「少し緊張してしまった」らしい。試合後の記者会見で話してくれたエピソードに加え「自分自身をレベルアップしたい」と真っ直ぐな決意も口にしている。

2020年に向かって「もっといいバスケ」を魅せてくれる!進化し続ける!AKATSUKI FIVEから目が離せない。

取材・文/スポーツブル編集部
写真協力/スタジオアウパ

今夏の三井不動産カップは東京五輪の会場となる「さいたまスーパーアリーナ」で開催された