平日はサラリーマン、そして週末はアスリートという、二刀流の人生を歩む社会人アスリートの方々へのインタビュー企画です。仕事もスポーツも本気で取り組む社会人アスリートの方々にフォーカスします。 あなたのプロフィールを教えてください。 名前: …

平日はサラリーマン、そして週末はアスリートという、二刀流の人生を歩む社会人アスリートの方々へのインタビュー企画です。仕事もスポーツも本気で取り組む社会人アスリートの方々にフォーカスします。

あなたのプロフィールを教えてください。
名前: 田中達也
身長、体重: 169cm、64kg
職業: 地方自治体職員
競技名: 陸上競技・50km競歩
所属チーム名、ポジション: 田中競歩軍 監督兼主将

サラリーマンとアスリートの両立という過酷な日々を続ける理由を教えてください。また、競技の好きなところも教えてください。
競技を続けている理由は、今、自分らしく生き、自分の生きた証を残せる一番の方法が、陸上競技とひたすら向き合う人生を歩むことだと考えているからです。
学生の頃、共に競技生活を送った仲間の多くは、就職を機に、競技をやめ、その後は仕事に専念しています。そのような人生も悪くはないですし、仕事で結果を残している人たちも、かっこよくて魅力的です。しかし、私は、もし競技をやめ、普通の職業人になったら、大衆に埋もれてしまい、他の人と代替が効く”one of them”になる気がして、それが許せなかった。競技生活ができる期間は限られますが、ただ働いているだけでは出せない一瞬の輝きを放ち、燃え尽きるような人生に私は価値を見出したかったので、就職後も迷わず競技を続ける道を選びました。
仕事と競技との両立が過酷だという考えは自分の中ではないですね。仕事をしているからといって、競技に専念する選手よりもスタートラインが前になることもなければ、タイムのハンデが与えられることもない。仕事と両立しているというのは、競技者としての価値を上げるものではなく、単なる現実です。私の目的は、仕事と両立していることを賞賛してもらうことではなく、勝利することです。なので、競技者という括りで見た時、実業団選手も、サラリーマン選手も、気持ちの面での本質的な違いは、私の中ではありません。
競歩、特に50km競歩の好きなところは、センスが少々劣っていても泥臭く距離を踏みまくり、人より練習すれば勝てるチャンスがあることです。私は学生時代、インターハイにもインカレにも出場できませんでした。しかし、社会人になってから練習量を大幅に増やすことで、日本選手権7位という成績を収めることができました。今、さらにフィジカル・技術を日々の練習で見直せば、私にでも日本のトップに立てるチャンスはあると考えております。それも、後天的なトレーニングの要素が大きな50km競歩の特性であり、私がこの競技を諦められない理由となっています。

いつまで現役を続けますか?
競歩をやめることは一生ないと思います。ですが、50km競歩という種目は2022年以降、廃止され、30km競歩または35km競歩に距離が短縮されてしまうので、あと1~2年で私の競技生活は大きな区切りを迎えると思います。私は50kmという長い距離に適性があるので、オリンピック種目として最後に50km競歩が開催される2020年の東京オリンピック出場に向けた挑戦が私のこれまでの競技生活の集大成となりそうです。

<一問一答>

生まれ変わったら何になりたいですか?
生まれ変わっても競歩選手になりたいです。幼少期から競歩を始めて競歩に全てを賭ける人生を送りたい。

あなたのヒーローは誰ですか?
他人ではなく、未来の輝く自分をヒーローだと思ってそれを目指します。

あなたのカッコいいところを教えてください。
大一番の勝負であっても楽しんで結果を残すところです。でも、まだまだ夢の途中なので、自分を「カッコいい」とは思わないことが大切だと思います。

あなたのカッコ悪いところを教えてください。
自分を「かっこ悪い」とも思わないことが大切だと思います。

宝物は何ですか? 
納得する結果を残した競技会の思い出。そして素晴らしい仲間たち。

好きなお花は何ですか?
数十年にたった一度だけ開花する「リュウゼツラン」です。

座右の銘は?
「人生は、命懸け」そして、「人生は、暇つぶし」です。

最近ブルッたことは何ですか?
小学校時代の担任の先生に12年ぶりにお会いし、「とことん今の道でやれるまでやれ」と背中を押していただいたことですね。

この記事を読んでいるユーザーへのメッセージをください。
私のように、夢をひたすら追う人生は、多くの人の支えがあってこそ歩めるものだということを肝に銘じて、日々を闘い抜きたいと思います。
最後に私から、読者の皆様にお願いがあります。東京オリンピックの選考競技会に向け、今年の夏場に、週末、夏季休暇、有給休暇を利用し、合計40日以上に及ぶ強化合宿を実施する計画を現在立てております。そして、それにかかる交通費、宿泊費、施設利用料等、多額な費用をクラウドファンディングで募らせていただこうと考えております(職場からの許可はいただいております)。詳細は、下記のURLに、クラウドファンディング実施期間中(4/19~5/31)掲載されておりますので、もし私の夢を応援して下さる方がいらっしゃいましたら、ご支援をいただければ非常に幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

https://readyfor.jp/projects/racewalking