第2節は東洋大との対決。昨年度は前後期ともに敗れるなど分の悪い相手だったが、FW 佐藤亮主将のゴールで先制すると、公式戦未だ失点ゼロの堅い守りで完封勝利。見事リベンジを果たし、開幕2連勝の好スタートを切った。 頼れるナイスガイがピッチに帰…

 第2節は東洋大との対決。昨年度は前後期ともに敗れるなど分の悪い相手だったが、FW 佐藤亮主将のゴールで先制すると、公式戦未だ失点ゼロの堅い守りで完封勝利。見事リベンジを果たし、開幕2連勝の好スタートを切った。


 頼れるナイスガイがピッチに帰ってきた。新体制初のスタメン起用となった主将の佐藤亮。「亮が試合に出てくれることでチームも締まる」(MF瀬古)。好調を買われての出場となった今試合。しかし、幾度となく得点の機会はあったものの、どれも決め切ることができずに前半を終えてしまう。0―0のまま迎えた後半33分、見せ場はここで訪れた。「自分を信じて入り込んだ」。ゴール前に駆け上がると、MF森下からのこぼれ球を右足で押し込んでゴールイン。これが決勝点となった。「チームのことばかりを考えていて、自分のことをおろそかにしていた部分がある」。 “主将”ではなく“一人のサッカー選手”として。熱い思いを取り戻した男が雄叫びをあげた。

 今年度の公式戦は全て1―0での勝利。栗田大輔監督に「影のMVP」と言わしめたDF常本を筆頭に、盤石のディフェンスで相手を寄せ付けない。「集中力の高い試合ができている」(瀬古)。反面、今試合、15本のシュートを放ちながら、奪った得点はわずかに1。「決め切らないと失点ゼロの試合も勝ち点をこぼしてしまうかもしれない」(佐藤亮)。決定力を磨き上げたその先には頂点が見えるはずだ。

[高野順平]

試合後のコメント
栗田監督
――佐藤亮選手の起用の意図はありましたか。

 「この1週間の練習が非常に良かったからです。今のチームは全日本選抜の小柏だろうが中村帆だろうが絶対的な場所はなくて、今週調子がいい選手を起用しました」

――常本選手が好調です。
 「今日もそうですけど常本が最後の際のところで張ったり、頭が良いというか気が利くので、常本は影のMVPに近いと思います」

佐藤亮
――新体制初スタメンです。

 「今までチームのことばかり考えていて、1人のサッカー選手として考えるべきことや出るためにどうすればいいかをおろそかにしていた部分がありました。監督から教えていただき、今週の入りからそこを意識しました。監督には本当に感謝しなければいけないです。」

――決勝ゴールについてはいかがでしたか。
 「ここまでチームになかなか貢献することができていなかったので、結果でチームを勝たせることができたことは率直にうれしいです」