【写真提供=共同通信】 昨季はプロ初完封を記録するなど、後半戦で5勝をマークして東京ヤクルトのクライマックスシリーズ(CS)進出に大きく貢献した原樹理。その勢いを買われての侍ジャパン初選出で「侍ジャパンのユニフォームに袖を通すのは学生時代に…


【写真提供=共同通信】


 昨季はプロ初完封を記録するなど、後半戦で5勝をマークして東京ヤクルトのクライマックスシリーズ(CS)進出に大きく貢献した原樹理。その勢いを買われての侍ジャパン初選出で「侍ジャパンのユニフォームに袖を通すのは学生時代にもない。ユニフォームに恥じないよう、1球1球全力で挑みたい」と気を引きしめている。

 東洋大姫路高では、3年夏の兵庫県大会決勝で延長再試合の計24イニングを1人で投げ抜いて甲子園に出場し、ベスト8進出を果たした。東洋大進学後は、チームの2部降格や自身の右ひじ手術などもあり、3年まではほとんど実績がなかったが、4年の春秋で計20試合に登板して14勝を挙げ、秋はチームの2部優勝に貢献した。駒沢大との入れ替え戦では、今回の侍ジャパンに選出された今永昇太(横浜DeNA)との投げ合いに勝利し、東洋大を1部昇格に導いて見せた。

 ドラフトでは高山俊(現阪神)の交渉権を逃した東京ヤクルトの外れ1位で入団。1年目から開幕ローテ入りを果たし、5月に初勝利を挙げたが、その後は故障もあり勝ち星が伸びずに2勝8敗でシーズン終了。2年目はプロ初完投勝利、さらに8試合連続2ケタ奪三振を記録するなど、131回1/3と規定投球回数に迫るイニング数で先発ローテを守ったが、打線の援護に恵まれず、3勝11敗と大きく負け越した。

 殻を破ったのは昨季後半戦だった。最速151キロのストレートに、シュート、スライダー、カットボールを駆使し、オールスター明けから好投を続け、8月12日の巨人戦では12奪三振でプロ初完封をマーク。その後も先発の柱として好投を続け、チームの2位躍進に大きく貢献。先発投手として高い能力を示して見せた。

 侍ジャパンではスターターの1人として期待されるが、昨季前半戦のリリーフへの配置転換で連投や短いイニングへの適応性も示しており、ロングリリーフやセットアッパー的な役割など、幅広い起用が期待できそうだ。特に右打者の懐をえぐるシュートは、本人も一番自信があると公言するボールで、各国の強打者相手にも有効な球種であることは間違いない。スワローズのエースから侍ジャパンの先発の柱へ。メキシコ戦は、その足がかりとなるはずだ。


侍ジャパンシリーズ2019日本VSメキシコ

3月9日(土) テレビ朝日系列(全国ネット) 18:56~21:54 生中継 
※21:54~BS朝日にてリレー中継 ※試合終了時はハイライト
https://www.tv-asahi.co.jp/baseball_japan/#/

3月10日(日) TBS系列(全国ネット) 19:00~20:54 生中継 
※20:53~BS-TBSにてリレー中継
http://www.tbs.co.jp/samurai-japan/m0211.html