元プロ野球選手から、甲子園を沸かせた選手、惜しくもドラフトから漏れた選手と様々な境遇の選手が居るのが、社会人野球の特徴である。今回は、アマチュア野球最高峰の都市対抗で、活躍が予想される10選手を挙げた。◆日本通運・大谷昇吾上武大では本塁打、…

元プロ野球選手から、甲子園を沸かせた選手、惜しくもドラフトから漏れた選手と様々な境遇の選手が居るのが、社会人野球の特徴である。

今回は、アマチュア野球最高峰の都市対抗で、活躍が予想される10選手を挙げた。

◆日本通運・大谷昇吾

上武大では本塁打、打点の両方で、連盟のシーズン新記録を樹立。ポジションは二塁、遊撃、三塁と複数こなせ、日本通運に加入してからは、主に三塁を守っており、1年目からレギュラーとして活躍。身長は173センチと小柄だが、懐が深いバッティングが持ち味。


◆JR東日本・田嶋大樹

高卒2年目の剛腕左腕。150キロ近いストレートとスライダー、カーブを武器に、2次予選では、3試合に登板し、防御率1.40、18奪三振と、エースに成長した姿を見せ、最優秀選手にも輝いた。昨年9月には、社会人日本代表にも選出されており、伸び代充分な期待の選手。


◆王子・近藤均

多彩な変化球を持ち、今年からカットボールを磨き上げ、投球に幅が広がった。昨年は29回を投げ1失点。チームを4年ぶりの4強へと導き、小野賞に輝いた。ピッチングスタイルは高木勇人(巨人)に似ており、ゲームメイカーでもある。


◆東京ガス・山岡泰輔

プロ注目の選手で、ドラフト1位候補。瀬戸内高時代は、ダルビッシュ有投手から「プロにすぐ行くべき」と絶賛された過去を持つ。細身ながらも、スライダー主体の投球で三振を取る投球スタイル。今大会の目標は「優勝」と言い切り、初優勝へとチームを引っ張っていく。


◆トヨタ自動車・佐竹功年

11年目のベテランは、今季から主将を任され、今春のJABA岡山大会では、最優秀投手にも選出された、チームの大黒柱。2次予選では、5試合すべてに登板し、自責点は打たれたソロ本塁打のみで、防御率0.50、28奪三振と絶好調。「もっと上を目指す」と都市対抗初制覇を目標にかかげる。


◆トヨタ自動車・細山田武史

昨年まで、ソフトバンクに在籍していた、元プロ野球選手。「都市対抗優勝に貢献したい」とチーム加入発表時に、同社を通じてコメントしており、並ならぬ思いがある。桑原大輔監督からは「欠かせない存在」と言わしめ、持ち前の明るさと、巧みなリードでチームを牽引していく。


◆新日鐵住金かずさマジック・渡辺俊介

元ロッテのサブマリンは、16年ぶりに、新日鉄君津の後身であるチームに、投手兼コーチとして古巣復帰した。するとチームを、2年ぶりの東京ドームへと導く活躍を見せる。2006、2009年と、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、日本を世界一に導いた右腕は、都市対抗で、もう一度頂点を目指す。


◆日立製作所・菅野剛士

新人で、171センチと小柄ながら、4番に抜てきされた選手。東海大相模高3年の時に、11年ぶり、2回目の甲子園優勝にチームを導き、明治大では、高山俊、坂本誠志郎(共に阪神)、上原健太(日本ハム)、と同期だった。自身はドラフトに指名されず、悔しい思いをしたが、今は頼もしい4番として、都市対抗に挑む。


◆大阪ガス・酒居知史

昨年の大会で、久慈賞と若獅子賞のダブル受賞を果たし、チームを準優勝へと導いた。だが今季は、春先から、安定さを欠いており、2次予選では4試合を投げて5失点だが、先発した試合で、5回途中降板するなど、昨年の面影はまだ見えない。エースの復調が初優勝の鍵になる。


日本新薬・西川大地

新人ながらも、チームの中心的選手。立命館大では、昨年ドラ1で、巨人に指名された桜井俊貴とともに、ダブルエースとして活躍した。今春のJABA東京スポニチ大会では、2勝を挙げ、見事に新人賞に輝いた。2次予選では、2試合に登板し、15奪三振、無失点と、チームを初の第1代表へと導いた。

トーナメントは一発勝負。その中で見られるプレーはどれも必見。手に汗握る戦いに注目していただきたい。

社会人の華ともいえる都市対抗撮影:手束仁

社会人の華ともいえる都市対抗撮影:手束仁

華やかな都市対抗の応援

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