東京六大学秋季フレッシュトーナメント 対慶大戦 2018年11月1日(木) 神宮球場 前日の試合は7回コールドで快勝した法大。この流れに乗り今日も勝利を収めたいところだったが、投手陣が中盤から慶大打線につかまり、大量失点を許してしまう苦し…

東京六大学秋季フレッシュトーナメント 対慶大戦
2018年11月1日(木)
神宮球場

前日の試合は7回コールドで快勝した法大。この流れに乗り今日も勝利を収めたいところだったが、投手陣が中盤から慶大打線につかまり、大量失点を許してしまう苦しい展開に。打線は諸橋駿(法1)の右越え3ランや、前日から好調を維持している片瀬優冶(人2)の左翼線適時二塁打などで食らいつく。しかし、終盤にも投手陣がこらえきれず得点を許し、5点差をつけられ敗戦を喫してしまった。これでブロック戦は1勝1敗となったが、秋季リーグ戦で優勝を果たした法大は明日、早大との決勝戦に進むこととなった。

戦評

昨日は7回コールドでノーヒットノーランという最高の形で白星を飾った法大。連勝したい法大はAブロック2回戦で慶大と対戦した。

初回からいきなり試合は動く。1回表、法大の先発柏野智也(営2)は2死一塁から慶大の4番若林将平に右越え適時二塁打を打たれ先制点を許す。しかし法大はその裏、死球で出塁した1番杉村泰嘉(文2)が盗塁、その後暴投で無死三塁の好機をつくり、続く2番永廣知紀(営2)の犠飛で同点とする。さらに2回裏、先頭の8番渡邉雄太(キャ2)の内野安打から2死一、三塁とし3番諸橋駿(法1)が右越え3ランを放ち、この回勝ち越しに成功する。

しかし4回表、2回からテンポの良い投球を続けていた柏野が慶大打線につかまる。4番若林を四球で歩かせると、続く6番、7番に連続二塁打を打たれ1点差に迫られる。さらに8番矢澤慶大の打ち取ったかと思われた打球を左翼手の杉村泰嘉(文2)が痛恨の失策をし、この回同点とされる。5回表には柏野から代わった2番手平元銀次郎(営1)が四球と安打で1死一、二塁とされ、5番鶴岡嵩大に右越え3ランを許し、再びリードを許す展開に。

流れを渡すまいとその裏、2死二塁から8番片瀬優治(人2)が左翼線適時二塁打を放ち1点を返す。

片瀬は前日の試合から好調を維持

このまま法大の反撃ムードになるかと思ったがその後は法大投手陣が次々に点を取られ、流れは完全に慶大のものとなってしまった。一矢報いたい法大打線だったが最終回に1点を返すだけで、6-11で慶大に敗れてしまった。

昨日の試合と打って代わって投打がうまく噛み合わず内容の悪い試合となってしまった。「ミスでゲームが壊れてしまった」と片瀬が言うように、この試合法大は2失策。さらに、打線も安打数こそは慶大を上回ったが、残塁は15。明日は試合規定により早稲田大との決勝を控えている。切り替えてリーグ優勝とフレッシュリーグ優勝の2冠を達成したいところだ。
(鈴木滉平)

クローズアップ:諸橋 駿

波乱となった慶大戦で、一際目立つ活躍をした選手がいた。

ルーキー諸橋駿(法1)だ。昨日の明大戦では、1年生の外野手が2人出場する中、悔しくも出場機会がなかった諸橋であったが、今日は3番右翼手でスタメン出場。「チャンスを貰ったからには、しっかりものにしよう」と意気込んで試合に臨んだ。2回表、2死一、三塁のチャンスで打席が回る。3球目、直球を狙って放った球は、高く打ち上がると、見る見るうちに伸びていき、ライトスタンドへ。昨日の試合に出場できなかった悔しさをバネにした一打であった。さらに勢いは留まることなく、続く2打席も連続で安打を放ち、猛打賞の活躍を見せた。また、入部当初から「力強いバッティングが持ち味」と語っていたが、今試合では選球眼も光り、出塁率も10割とチームに大いに貢献した。

法大には、今季リーグ戦打撃成績2位、ベストナイン受賞を果たした小林満平(法4)を始めとし、諸橋の母校である中京大中京出身の選手が多く活躍している。今日の功績や、落ち着いた様子でプレーする姿を見る限り、その先輩たちに継ぐ新たな有望株であること間違いない。今後の法大野球部に欠かせない存在となるか。さらなる躍進に期待が高まる。
(吉田あゆみ)

選手インタビュー

川合 隼人 投手
-今日の試合を振り返って

今秋は初登板だったのですが、これまで練習してきたことを意識して堂々と投げられたのかなと思います。

-登板のタイミングは
7回が終わった後ぐらいに、「落合(竜杜、法2)が8回まで投げて、その後9回頭から行くぞ」ということは言われていました。

-初登板、緊張はしたか
ブルペンで投げている時は緊張しましたが、実際にマウンドに立った時は意外と緊張せず、堂々と投げることができました。

-どのような投球を心がけたか
自分はガンガン、速球だけというピッチャーでは無いので、コントロール重視でコースを決めて、練習してきたこと通り投げられるようにという感じで投げました。

-2奪三振の快投はアピールにつながる
自分でもどんどんアピールしていって、3年生の春が勝負だと思っているので、ここからまたひと冬でしっかりアピールをして、リーグ戦で登板できるように頑張りたいと思います。

-自身のアピールポイントは
ストレートのコントロールであったり、落ちるスプリットが持ち味なので、それをいかに投げられるかというのをアピールしていきたいです。

-明日に向けて
リーグ戦を優勝したということで、新人戦でも「法政は強いんだ」というところを見せつけるためにも、チーム全員が一丸となって勝ちにいきたいと思っています。

羽根 龍二 内野手
-今日の試合を振り返って

慶応はリーグ戦で法政に勝っていて、新人戦でも(法大に)勝ちに行こう、という気持ちが垣間見えました。その気持ちの強さという部分で自分たちが少し受け身になって、攻めきれませんでした。それが原因で、(法大が)ヒットを打ったり、かなりの数のフォアボールをもらったりしても、勝てなかったのだと思います。

-自身は4つの四死球でチームに貢献しました
昨日の結果が良くなくて、その後の練習で自分のタイミングをつかんで、今日、打席に入ったことでストライクボールの見極めができるようになりました。それが四死球の多さにつながったと思います。

-第4打席にはフェンス直撃の二塁打を放ちました
慶應のバッターが右方向に良い打球を何本も打っていたので、そのバッティングを参考にしつつ、自分も柔らかくおっつけていこうという気持ちで振りに行ったところ、あのような結果になりました。

-小谷敦己(文2)選手と羽根選手を中心に、チームはまとまっている印象です
そうですね。キャプテンの小谷中心に、昨日の試合から良い入りができていると思います。

-明日の試合に向けて意気込みをお願いします
今日このような結果になって、良いところも悪いところも出たと思うので、明日の決勝戦でしっかり勝ちきれるようにチーム全員で意識を高めて、しっかりやっていきたいと思います。

諸橋 駿 外野手
-今日の試合を振り返って

チームとしてはヒットも四死球も法政の方が多かったのですが、それでも負けてしまったのは、大きな課題になりました。明日は勝ったら優勝なので、その課題を潰していきたいなと思います。

-2回に3ランを放ちました
同点の場面で、しかもチャンスだったので、なんとしてでも自分がここで還そうと思って打った結果がホームランだったので良かったです。相手ピッチャーがストレートで攻めてきていたので、ストレートを狙いにいきました。

-大学入ってから打撃の面で意識したことは
大学のピッチャーは球が速くて、良いピッチャーが多いので、それに対応するためにスイングスピードを上げたりという練習はしてきました。

-四球での出塁も2回ありました
しっかりボールを見ていこうと思っていたので、その結果かなと思います。

-今日はスタメン、そして打順は3番とクリーンナップでの出場でした
チャンスを貰ったからには、しっかりものにしようと思ってやったので、結果が出て良かったです。

-舩曳海(キャ3)選手の背番号を身につけての出場でした
舩曳さんからも「頑張ってこいよ」と言われたので、頑張っている姿見せられたかなと思います。走攻守全てそろっていて、本当にお手本になる先輩なので、守備、バッティング、走塁の面全てをしっかり参考にさせていただいています。

-明日の試合に向けて
明日また出場する機会があれば、チームが勝てるように貢献していきたいと思います。

片瀬 優冶 外野手
-今日の試合を振り返って

序盤に先制されたその後、点を返して良い展開だったのですが、ミスでゲームが壊れていったかなという感じですね。

-5回裏には左翼線へ適時二塁打を放ちました
初球から甘い球はどんどん振っていこうっていつも考えてるので、それが結果につながった感じですね。

-自身の調子は
悪くはないです。

-残塁が多い印象です
ずっとある課題という感じで、ここで1本という所が出ないのが課題ですかね。

-明日の試合に向けて意気込みをお願いします
明日も今日と同じように、自分の役割を果たしたいです。

フォトギャラリー

先発で登板した柏野
本塁打を含む3安打を放ち存在感を見せた諸橋
失点したものの、力強い直球で奮闘した古屋敷
フェンス直撃の二塁打を放った羽根
1年時にリーグ戦登板経験のある落合は今後の飛躍に期待がかかる
初登板となった川合はに堂々たる投球を見せた
9回に一矢報いる左前適時打を放ち、塁上で笑顔を見せる永岡