広島―ヤクルト18  9回広島1死、サヨナラ本塁打を放ち、一塁へ向かう鈴木=マツダ【写真提供:共同通信社】 広島東洋の鈴木誠也が7点ビハインドを跳ね返す劇的サヨナラ本塁打を放った。 4回まで0対7と、東京ヤクルトに一方的にリードされたが、…

広島―ヤクルト18  9回広島1死、サヨナラ本塁打を放ち、一塁へ向かう鈴木=マツダ【写真提供:共同通信社】


 広島東洋の鈴木誠也が7点ビハインドを跳ね返す劇的サヨナラ本塁打を放った。

 4回まで0対7と、東京ヤクルトに一方的にリードされたが、3点差まで追い上げて迎えた9回、丸の同点3ランから鈴木が勝負を決める一発を放った。

 「奇跡です」と、劇的一発を振り返った鈴木は「丸さんが打って、入りづらいなと思った」と打席に入った鈴木は、カウント2ボール1ストライクからの4球目をレフトスタンドに運んだ。今季初のサヨナラ本塁打に「シーズンで1本、打てるかどうか。それがこういう試合で打ててうれしい」と笑顔を見せた。7回には、3点差となる2点タイムリーを放ち、好投していた先発の原樹理をノックアウトした。「相手も100球を超えていて、疲れも出てきているところだと思っていた。しっかり捉えられた」という一打が、勝負を決めた一発につながった。

 序盤で大量ビハインドの展開となったが、集中力を切らすことはなかった。「あそこまで話されると難しいところもあるが、みんなが切れずに集中して、1点1点返していった結果」と諦めない姿勢を強調した。この日も直前で同点弾を放つなど、3番の丸が打線のキーマンとなっている。鈴木は「全部、丸さんが決めてしまうので、やりづらい」と冗談混じりに話したが、「自分が結果を出さなければいけない。4番なので」と主軸の自覚も見せた。

 この日も先発の岡田が5回7失点で降板するなど、投手陣は苦しい状況が続いているが、8月10本塁打と頼れる4番を中心とした強力打線の力で、優勝へのマジックは24となった。