ヤクルト―巨人20  プロ初完封で4勝目を挙げ、ナインとタッチを交わすヤクルト・原(手前)=神宮【写真提供:共同通信社】 東京ヤクルトの原樹理が16日の読売巨人戦で9回を散発4安打で無失点に抑える好投。自身プロ初完封で今季4勝目をマークした…

ヤクルト―巨人20  プロ初完封で4勝目を挙げ、ナインとタッチを交わすヤクルト・原(手前)=神宮【写真提供:共同通信社】


 東京ヤクルトの原樹理が16日の読売巨人戦で9回を散発4安打で無失点に抑える好投。自身プロ初完封で今季4勝目をマークした。

 2位争いを繰り広げている読売巨人を相手に、123球を投げて無四球、12奪三振の快投だった。3年目のプロ初完封となった原は「まさかできるとは思っていなかった。最後の最後でホームランになりそうだったのでドキッとしたが、完封できて嬉しい」と、最終打者の岡本のレフトフェンスぎりぎりの打球を振り返った。

 ゲームセットの瞬間、この日スタメンマスクを被った井野が大きく手を叩き、原と喜びを分かち合った。今季23試合出場のベテランとのコンビに原は「井野さんが引っ張ってくれた。前向きな声をかけてくれて、今日もやるぞという気持ちになった」と感謝。自己最多となった12奪三振に関しても「僕は打たせて取るタイプなので、そこも井野さんのリードがそうさせてくれたのかなと思う」と女房役を立てた。

 15年のドラフト1位入団で、右のエースとして期待されたが、なかなか勝ち星が伸びず、今季もシーズン途中で先発ローテを外された。それでも「中継ぎを経験して、ひとつひとつのアウトが大事だということに気がついた」と、先発復帰後の3連勝につなげた。

 2位争いのカードに2勝1敗と勝ち越し、チームは1日で順位を戻した。「勝ち越して、次のカードに進むぞと思っていた。去年の悔しさをまだまだ持ち続けて、どんどん上に進めるように頑張っていきたい」という期待の右腕の覚醒で、チームは前年最下位からのCS進出に突き進む。