シアトル・シーホークスSキャム・チャンセラーが引退する意向だ。チャンセラーは昨季第10週のアリゾナ・カーディナルズ戦で首を負傷。第11週以降の試合を欠場した。負傷はスティンガー(=バーナー症候群)であると発表された。バーナー症候群は、頭頸部に強い衝撃が加えられた際、神経が圧迫されることで首、肩、腕にかけて焼けるような激しい痛みが広がる神経障害。コンタクトスポーツでは珍しくない症例だが、ピート・キャロルHCが1月に「キャムがフットボールに戻るのは難しいかもしれない」とコメントしており、負傷の深刻さがうかがい知れた。

オフシーズンに入ってからはチャンセラーの負傷に関する公式な情報は少なく、6月か7月に検査が行われるとジョン・シュナイダーGMが発表するのにとどまっていた。しかし、現地7月1日に「最後の検査で回復の兆しが見られなかった」とチャンセラーが自身のツイッター上で発表した。

「今まで様々な負傷を乗り越えて来たが今回は別。フットボールは俺にとってのすべてだから、11月に症状を聞かされた時は今までの人生の中で最悪の気持ちだった。自分からフットボールを辞めることと、体に麻痺が広がるリスクを恐れてフットボールを止めるのとでは違う」

引退という言葉こそ使わなかったが、麻痺が広がる恐れから現役続行が困難であることを示した。チャンセラーは4度プロボウルに選出、2度オールプロ2軍に選出された名S。2010年に5巡でシーホークスに指名され、2011年から2016年の間、喪失ヤードと失点で常にトップ10を記録し続けたシーホークス守備に貢献。CBリチャード・シャーマンやSアール・トーマスらスター揃いの守備でも、ハードヒットを武器に際立った存在だった。

シーホークスとは昨季3年3600万ドルの契約を結んだばかり。引退は公式に認められたものではないため、今年2月9日の時点で発生した今季の620万ドルと、来季の520万ドルの年俸を受け取る権利が残っている。公式に引退することでこれらの権利をが消滅し、シーホークスはサラリーキャップに余裕ができる。チャンセラー本人とチームの動向に注目だ。