3季過ごしたフランスのトゥーロンを退団し、2018年度は日本でプレーするのではないかと噂されていた南アフリカ代表NO8のドウェイン・フェルミューレンが移籍先に選んだのは、クボタスピアーズだった。同チームが6月28日に入団を公式発表した。 …

 3季過ごしたフランスのトゥーロンを退団し、2018年度は日本でプレーするのではないかと噂されていた南アフリカ代表NO8のドウェイン・フェルミューレンが移籍先に選んだのは、クボタスピアーズだった。同チームが6月28日に入団を公式発表した。

 南ア人のフラン・ルディケ ヘッドコーチが率いる体制となって3季目となるスピアーズが、世界的なビッグネーム獲得だ。フェルミューレンは、フランス、欧州の最高峰リーグでプレーする前は、チーターズ、ストーマーズのバックローとしてスーパーラグビー通算100試合以上に出場してきた。南アフリカ代表では2015年のワールドカップ出場を含め42キャップを獲得。近年は怪我などもあってテストマッチでのプレー機会は少なかったが、来年のワールドカップで3大会ぶりの王座奪還を目指す“スプリングボックス”のキーマンのひとりであり、今月のイングランド代表とのテストシリーズでは、第2戦でマン・オブ・ザ・マッチに選ばれるなど勝ち越しに貢献していた。2014年にワールドラグビーの年間最優秀選手賞にノミネートされたこともある。

 ダイナミックなボールキャリアーであるフェルミューレンは、「クボタファミリーの一員になれることをとても光栄で素晴らしく感じています」とコメント。クボタに来る決断をしたあと、フランスでプロモーション活動への出演を依頼されたそうで、「会場に着いたとき、そこには新品のクボタ社製のトラクター、M5091とM135GX(ともに欧州で販売されている型式名)がありました。このような素晴らしいトラクターを創り上げた人々を、将来の自分の同僚と呼べるようになると考えると、それは本当に嬉しいことでした」と振り返る。

「謙虚さ、誠実さ、そして完璧を常に追い求めハードワークをし続ける日本人と、その文化に触れられることも楽しみにしています。この素晴らしい機会をいただけたことに心から感謝しています。今までのキャリアで私が光栄にも得ることができた経験を、クボタスピアーズのみんなと共有し、クボタスピアーズのためにフィールドの内外で自身のベストを尽くすことを私は約束します」

 世界最高のエイトマンのひとりと称えられる31歳のフェルミューレンだが、クボタのチームメイトたちからもラグビーへの姿勢、その他多くのことを学びたいと謙虚だ。
「クボタスピアーズのジャージを着るためのスタートラインに立つことができる機会をいただけたことに感謝しています。私はハードワークをして、そのジャージを着る権利を得たいと思います。そしてその同じジャージを着ることに、将来のクボタスピアーズの選手が誇りと感動を感じてもらえるようなプレーをしたいと思います。クボタスピアーズが次の高みに行けるために、私は全力を尽くします」

 なお、8月18日からから10月6日にかけてラグビーチャンピオンシップ(南半球4か国対抗戦)が開催されるが、フェルミューレンは不参加の意向を南ア代表のラシー・エラスマス ヘッドコーチに伝えており、8月31日に開幕するジャパンラグビートップリーグに集中することになりそうだ。

 クボタスピアーズは同日、アシスタントコーチのジョン・マクファーランドが一身上の都合により退団することも発表した。