これも、来年のワールドカップを最優先に考えての決断だろう。
 6月26日、長年痛めていた腰の手術のため、本日限りでサンウルブズからの離脱を発表したジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)が、午前練習後に会見をおこなった。

「痛みには強い方だと思っていたのですが、耐えられない痛さになってきた」

 ジョセフHCは以前から、腰の骨の一部が神経に当たることが原因の腰痛を抱えていた。当初はワールドカップ後の手術を予定し、昨年までは注射で痛みを抑えていたが、今年になって効き目が出なくなり、今は毎日強い鎮痛剤を飲んでいるという。

「途中で指揮官が離脱するのは良いことではないとわかっています。スーパーラグビーも残り3週間。指揮を執りたかった」

 スーパーラグビー終了を待たずにチームを離れるのは、トップリーグの開幕に合わせるため。数週間前のバイウイークに母国のニュージーランドに戻り、担当医と相談。手術後は数週間のリハビリが必要で、8月末の開幕に日本に戻るためには、今の時期しかなかった(手術は来週)。日本代表の選手たちにはジョージア戦の後に説明、残りの選手たちには今日話をしたという。

「現在(トレーニングに)参加している選手は6月のゲームタイムが少ないので、チームにエネルギーをもたらしてくれています。来週には姫野、リーチ、流らが戻ってきてさらにチーム力を上げてくれる」

 昨年はアイルランドとのテストマッチ終了後に南アフリカに向かい、ライオンズに7-94の大敗を喫した。その反省を踏まえ、今季はテストマッチ3試合を戦った選手は1週間休養。残りのメンバーで6月30日のブルズ戦を戦い、その後のワラターズ戦、レッズ戦前に再合流する。最後の2試合の先発メンバーはトニー・ブラウン コーチに一任する。

「長く一緒にやっているので、安心して任せています。コーチングスタッフは意思統一できているし、それぞれ経験値も高い」

 今季のトップリーグは、来年のワールドカップに向け、選手にとって最後のアピールの場だ。「難しい判断でした」とジョセフHCは言ったが、それだけ今季のトップリーグを重要視している表れでもある。
 ジョセフHCは明日、都内で日本代表の総括会見を終え離日する。(文:森本優子)