前回大会に続いての対戦となった両者の試合は、昨年2対4で敗れた大阪商業大が天理大に10対0の5回コールド勝ちを決め、雪辱を果たした。

 プロ注目の太田光捕手(4年・広陵)が鮮やかな打撃で存在感を見せつけて1回戦突破に貢献した。相手先発は昨年の2回戦で9回2失点に抑えられた左腕・森浦大輔投手(2年・天理)。「同じ相手に2度も負けるわけにはいきませんでした」と太田が話すように、3回に大商大打線が森浦を捕らえた。
 四球と相手捕手の送球失策でチャンスを作ると、3番・滝野要外野手(4年・大垣日大)が右前に2点適時打を放ち先制に成功。さらに続く4番の太田が森浦のチェンジアップを逆方向の右中間に鮮やかに運ぶ二塁打を放ち、チャンスを拡大。その後タイムリーが続き、細川大智内野手(4年・鳥羽)の本塁打も飛び出して、この回一挙に8得点を挙げた。
 続く4回にも太田は逆方向へあわや本塁打という右翼フェンス直撃の適時二塁打を放ち、これには楽天の仁村徹スカウト部副部長も「逆方向へ打とうとしてもヘッドが下がらずスイングの軌道が良いですね」と話すなど、ネット裏に集まったスカウト陣にも大きなアピールを果たす結果となった。
 また、守っても本格派右腕の大西広樹投手(3年・大商大高)を好リードし、大商大を10対0の5回コールド勝ちに導いた。

 試合後、太田は「冬場に1.5kgのバットを振り続けてきたので、スイングスピードが上がり、その分余裕を持って打席に立てています」と関西六大学野球春季リーグの打率.522(首位打者)から続く打撃好調の要因を明かした。1年時から正捕手を任されてきた大黒柱が攻守において日本一を目指すチームの原動力となっていきそうだ。

 

4番・捕手、主将とまさに大黒柱の太田がチームを引っ張る

 

★1回戦・大阪商業大vs天理大
大商大 00820=10
天理大 00000=0
(5回コールド)
【商】○大西-太田
【天】●森浦、桜木、八木、松井-石原貴
本塁打:大商大・細川≪3回ソロ≫

◎大阪商業大・大西広樹投手(3年・大商大高)
「今日はフォークが良く、低めに決まりました。優勝できる自信があるのでこれからも自分たちの野球をやっていきたいです」

 

来秋ドラフト候補右腕の大西が昨年に続き東京ドームで初戦を完投勝利で飾った

 

文=高木遊
写真=吉田優