ラグビー日本代表の6月テストマッチシリーズとなる「リポビタンD チャレンジカップ 2018」の第1戦が9日、大分県の大分銀行ドームでおこなわれ、日本代表(世界ランキング11位)は欧州強豪国の一角であるイタリア代表(同14位)を34-17で…

 ラグビー日本代表の6月テストマッチシリーズとなる「リポビタンD チャレンジカップ 2018」の第1戦が9日、大分県の大分銀行ドームでおこなわれ、日本代表(世界ランキング11位)は欧州強豪国の一角であるイタリア代表(同14位)を34-17で下した。
 日本がイタリアを倒したのは、4年前に東京・秩父宮ラグビー場で初勝利をあげて以来、2戦連続となった(通算2勝5敗)。

 1年3か月後に迫ったラグビーワールドカップ2019日本大会へ向け、自信をつける大きな1勝となった。コンディション不良で来日しなかった大黒柱のセルジョ・パリッセ主将(134キャップ)を欠いたイタリア代表とはいえ、今回の先発のうち11人は、今年3月のスコットランド代表戦(シックスネーションズ)でもスターターを務め、2点差の激闘を演じたメンバーだった。そのスコットランドは来年のワールドカップで日本と対戦することが決まっている。

 大分で初のテストマッチ開催。ワールドカップの試合会場でもある大分銀行ドーム(大分スポーツ公園総合競技場)に、2万5824人の大観衆が集まった。

 先制したのはイタリアだった。前半14分、CTBミケーレ・カンパニアーロがブレイクスルーして敵陣深くに入り、福岡堅樹が止めたが、リサイクルは速く、チップキックでインゴールに転がしたボールをチェイスしたPRティツィアーノ・パスクヮーリが競り勝ってグラウンディングした。

 しかし日本は17分、FLリーチ マイケル、WTB福岡らがクイックハンドで左サイドをつないで攻め上がり、NO8アマナキ・レレイ・マフィがゴールに持ち込んだ。SO田村優のコンバージョンキック成功で同点とする。
 そして27分、自陣10メートルライン付近でボールをもらったWTB福岡が左サイドを抜けてゴールへ疾走し、勝ち越し。ゴールキック好調のSO田村は、32分にもPGで加点し、17-7となった。

 それでも、テストマッチの連敗を7で止めたいイタリアは、35分、今年のシックスネーションズ(欧州6か国対抗戦)で大会MVP候補となったFBマッテオ・ミノッツィのゲインなどで敵陣22メートルライン内に入り、たたみかけ、パワフルなNO8エイブラム・ステインがタックラーを引きずりながら前進してインゴールに押さえた。

 ハーフタイム前にもイタリアが攻め込んだが、日本はドライビングモールに耐え、17-14と3点リードで折り返した。

 後半、互いにPGを1本ずつ決め、迎えた60分、日本が敵陣深くに入り、SO田村からのキックパスを右外でキャッチしたHO堀江翔太がインサイドのWTBレメキ ロマノ ラヴァに戻し、大きな追加点を獲得。日本は65分にも攻め込み、SO田村がディフェンス裏にキックで転がしたボールをFB松島幸太朗が確保してゴールに持ち込んだ。安定したプレースキッカーの田村が加点し、34-17と勝利を引き寄せる。

 結局、日本は後半、鍛えたディフェンスでイタリアにトライを許さず、熱闘を制した。

 両チームは一週間後、6月16日に兵庫・ノエビアスタジアム神戸で再戦する。