グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)は4月20日、「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 モンテカルロ」(モナコ・モンテカルロ/4月15~22日/クレーコート)の準々決勝でダビド・ゴファン(ベルギー)に勝利し、準決勝への進出…

グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)は4月20日、「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 モンテカルロ」(モナコ・モンテカルロ/4月15~22日/クレーコート)の準々決勝でダビド・ゴファン(ベルギー)に勝利し、準決勝への進出を決めた。スコアは6-4、7-6(5)、試合時間は1時間46分だった。

ディミトロフは、かつて「ベビーフェデラー」と呼ばれたオールラウンダーで、ランキングでは5位につけている。昨年の「ATPファイナルズ」で優勝したほか、今年の「ABN AMRO ワールド・テニス」では決勝に進出するなどの活躍も見せている。

一方の、ゴファンは180センチと現在のツアーでは小柄な方で、体格のハンデを軽快なフットワークと優れたリターンで補うベースライナー。ランキングは10位と自身最高の7位を下回っているものの、昨年の「ATPファイナルズ」にも出場するなど、ゴファンの名前も上位の常連になりつつある。

「ABN AMRO ワールド・テニス」の準決勝のディミトロフとの対戦中に、ゴファンが顔面ボレーを打とうとしたところ、ラケットのフレームにボールをあててしまい、跳ね返ったボールが左目付近を直撃。棄権を余儀なくされており、今回はその再戦だ。

両者の過去の対戦成績では、ゴファンが1勝、ディミトロフが6勝で、ディミトロフ有利の実績だ。◇   ◇   ◇

ゲームについては、落ち着いた開始直後となった。ゴファンとディミトロフはともに、自身のサービスをキープし続けて試合を運び、どちらもリードを獲得できない序盤となった。

ゲームが動いたのは、6ゲーム目。ディミトロフが、3-2とリードして迎えたリターンで、先行。フォアの深いストロークを打球して、ゴファンにミスをさせるなど0-30とリードして、ディミトロフは1ポイントを失いながらも2ブレークポイント。ベースライン後方での打ち合いでゴファンがアウトミスしてしまい、ディミトロフが1ブレークアップのリードを獲得した。

さらに、ゴファンが9ゲーム目にブレークバックしたものの、ディミトロフは10ゲーム目で逆に押し返した。ゴファンがストロークをネットにかけたりダブルフォルトしたりしてしまうなど、失点を重ねると、ディミトロフが3セットポイントを獲得。ゴファンが2ポイントしのいだものの、続くポイントでフォアハンドをアウトさせてしまい、ディミトロフの手に1セット目が落ちた。

2セット目は一転して、ゴファン有利で幕をあけた。最初のポイントを獲得すると、ゴファンは、3ブレークポイントをいきなりつかむと、そのままブレーク。自身のサービスをキープして、続くリターンでも2ブレークポイントにこぎつけると、ディミトロフがベースラインを割るアウトミスを犯した。連続ブレークに成功し、ゴファンが2ブレークアップの3-0と大きくリードした。

ゴファンはしかし、ディミトロフに隙を見せ、追随を許した。1ブレークを許した後、5-4とゴファンリードとなったが、同選手は6度のデュースと、3度のセットポイントの後に、ブレークを許してしまった。イーブンとなったスコアから双方ともにサービスをキープし、セカンドセットの行方はタイブレークの結果次第となった。

しかしタイブレークでは、ディミトロフがゴファンに先んじてポイントを重ねた。ゴファンのミスなどから2-0とリードすると、一時的に同点となったものの強烈なセンターへのサーブからコート隅へのフォアのウィナーを決めるなど再びリード。

さらに、ミニブレークして6-4の2セットポイントを手にすると、バックハンドを中心とした打ち合いから、ゴファンがネットをとろうとしたところをパッシング。対するゴファンはなんとかボレーしたものの惜しくも、ベースラインを超えてしまい、ディミトロフの勝利が決まった。

ディミトロフは、準決勝でラファエル・ナダル(スペイン)と対戦する予定だ。(テニスデイリー編集部)

※写真はダビド・ゴファンに勝ちガッツポーズを取ったグリゴール・ディミトロフ

(Photo by Julian Finney/Getty Images)