<We love baseball>ロッテ山口航輝外野手(25)はある世界に引き込まれている。RIZINを中心とした格闘…

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ロッテ山口航輝外野手(25)はある世界に引き込まれている。RIZINを中心とした格闘技。その中でも、特別な存在になったのがファイター・ヒロヤだ。

格闘技にどっぷりハマったのは、ここ2、3年。試合前のトラッシュトークから、相手を圧倒して勝ち切る姿に心を撃ち抜かれた。「うわ、かっけえな…って」。もともと朝倉未来らが所属するチームに引かれていたが、その中でもヒロヤの存在は別格だった。

昨年オフに球団YouTubeの撮影を兼ねて、会うことができた。そのときに交わした会話も、山口の胸に深く刺さっている。

「落ち込む時はある。でも、その後が一番大事」

落ち込みやすい自分と重ね合わせ、野球と格闘技という違う世界でも、戦う者の本質は同じ。毎日試合して、戦って、思い通りにいかないことが多い日々。毎日試合があるプロ野球と、極限まで自分を追い込む格闘家。そのストイックさに、強く共鳴した。

年末の大会は会場で観戦。5列目で感じた音、空気、歓声に鳥肌が立った。「ヒロヤさんはなんもしなくても立っているだけでカッコよかった。出てくるだけで会場がどーんとなる。そういう選手を目指したい」。

推しを応援する立場になったことで、ファンの気持ちも知った。チケットは高額でも足を運ぶ。グッズは探し回って全部買う。自宅にはRIZINコーナーを作り、グッズがずらりと並んでいる。「ファンの人ってこういう気持ちなんやって。ロッテファンも僕たちを応援しに球場まで来てくれる」。改めてファンの大事さを再確認した。

家では常に格闘家のYouTubeがついているといい、減量や水抜きの過程まで見尽くす。努力の裏側を知っているからこそ、リングで輝く姿がより尊く見える。そして、それはそのまま自分に返ってくる。「マジですごい。なおさら会った人となったら『頑張れ』ってなるんで。僕もそうやってファンの人に応援してもらえるように頑張りたい」。そう強く思うようになった。

いつかヒロヤに球場へ来てもらい、その試合でホームランを打つ。昨年からヒロヤもリング上で行う「棒折りポーズ」を山口もホームランパフォーマンスとして行っている。山口は「ヒロヤさんにファンとして応援してほしいし、その中でホームランを打ってポーズを決めたい」。新たにできた目標が頑張る糧になっている。

同じアスリートとして尊敬する推しができた25歳。初めて本気でハマれるものに出会い、応援する側を知った今、次は応援される側として。ロッテの背番号51は、さらに強くなる。【星夏穂】