2020年東京オリンピックの正式種目となった「空手」。その空手の発祥の地とも言われる沖縄には、同地で脈々と受け継がれ、世界各地でも親しまれている「沖縄空手」があります。その伝統武道を後世に残そうと、VR技術を活用したプロモーション動画を沖…

 2020年東京オリンピックの正式種目となった「空手」。その空手の発祥の地とも言われる沖縄には、同地で脈々と受け継がれ、世界各地でも親しまれている「沖縄空手」があります。その伝統武道を後世に残そうと、VR技術を活用したプロモーション動画を沖縄県が制作しました。

 沖縄県文化観光スポーツ部空手振興課は4月6日、那覇市内で記者発表会を開催。沖縄県、そして本プロジェクトの委託を受けた沖縄セルラー、動画の制作を担当した株式会社IMAGICAウェストが登壇し、詳細について発表しました。

 沖縄空手は、琉球王国の士族が教養として学んだ護身術がルーツとされ、1700年代の文献にものちの沖縄空手の技術となるものが紹介されているという、まさに沖縄を象徴する文化です。現在でも県内では、中学校の授業で実施されるなど、県民にとっては身近な存在でもあるそう。また、今年8月には、「第1回沖縄空手国際大会」(沖縄県・沖縄空手会館、沖縄県立武道館)が開催されることになっています。

「第1回沖縄空手国際大会」が公式動画として紹介している動画

 

※動画はこの他にも多数紹介中。詳しくはこちら▶ https://okinawa-karate.okinawa/kata-movie/

 そんな沖縄空手の伝統を、しっかりと後世に継承すべく、デジタル技術を活用する取り組みがスタートしました。記者発表会で紹介された動画の特徴・ポイントは以下の通りです。

▲沖縄県文化観光スポーツ部空手振興課の山川哲男課長

《動画のポイント》

沖縄空手の達人・新城清秀さんの動きを、3DCGモーションキャプチャーVR技術を使って忠実に再現沖縄空手の伝統・技術の保存や継承が目的。国内のみならず、海外にも発信を続けたい動画は、HTC社のVR機器「HTC Vive」で体験8月に開催される「第1回沖縄空手国際大会」、同大会の100日前イベント(4月23日)で実際に体験できる

▲動画に登場するのは、沖縄県空手道連盟理事長、上地流空手道拳優会会長を務める新城清秀さん

▲IMAGICAウェストの堀野洵さんは今回の動画について「高解像。4Kで制作しました」と紹介

▲新城さんは撮影時、映画などで使われるセンサーを全身に付けて、沖縄空手の「型」を実演したそう

▲沖縄セルラーの営業本部副本部長の甲斐田裕史さんは、「新城先生の指の動き1本1本を忠実に再現できた」とコメント

▲新城さんは、「言われるがまま撮影しましたが(笑)、完成したものを観てびっくりしました」

 国際大会は、ちょうど夏休みシーズンに開催されますので、観光などで沖縄に行かれる際は立ち寄ってみるとおもしろいかもしれませんね! これを機に、東京オリンピックの正式種目入りで注目度がアップしている空手の源流・沖縄空手に触れてみてはいかがでしょうか?

<Text & Photo:編集部>