優勝候補のライオンズ相手に善戦するも今季未勝利のサンウルブズは、南アフリカ遠征から帰国し、今週末の24日にはホームの東京・秩父宮ラグビー場で、過去2回スーパーラグビーを制したことがあるチーフス(ニュージーランド)に挑む。 南ア遠征に参加せ…

 優勝候補のライオンズ相手に善戦するも今季未勝利のサンウルブズは、南アフリカ遠征から帰国し、今週末の24日にはホームの東京・秩父宮ラグビー場で、過去2回スーパーラグビーを制したことがあるチーフス(ニュージーランド)に挑む。

 南ア遠征に参加せず国内で調整していた主力メンバーが戦列に復帰。
 左ひざの半月板を損傷して出遅れていたプレーメーカーのSO田村優が10番をつけて今季初出場となる。負傷で約4か月実戦から遠ざかっていたLOヘル ウヴェも今季初めてサンウルブズのジャージーを着てプレーすることが決まった。日本代表64キャップのSH田中史朗も今季初先発。さらに、ふとももを痛めていたHO堀江翔太と、3週間前のレベルズ戦で脳しんとうを起こしていたCTBラファエレ ティモシーが回復し、同じく国内で準備していたPR稲垣啓太もスターティングメンバーに名を連ねた。

 今週は南アからの移動もあり、短い準備期間となったサンウルブズだが、「休みは南アフリカからの移動時間にしっかりとることができました。これもスーパーラグビーがもたらすものの一つ」というジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチは、トレーニングでは、大きく強烈なチームが思い切り勝負を仕掛けてくるということを、選手たちに認識させたという。
「今週末のメンバーには、稲垣、堀江といったフレッシュな状態で戻ってきた選手も入りました。2週間のハードワークが終わって経験者のエナジーも必要です。またチーフスのようなフィジカルの強い相手に対応するために、ウヴェのような選手も必要です。エドワード・カークも遠征中は試合時間が短かったためハングリーな状態です。そして、シーズンが始動して専任の10番と呼べる選手が不在でしたが、田村優のような本来のポジションである10番を務める選手が戻ってきてくれたことも嬉しいです」

 復帰戦で5番を任されるヘルは、「少し緊張しています。チーフスの選手は素晴らしい選手ばかりなので、全員と対戦することが楽しみですが、特に最高のロックとしても知られる、ブロディー・レタリックと今回対戦できることをとても楽しみにしています。サンウルブズはいつものように『やられる前に自分たちから仕掛けていく』というところをしっかり出していきたいです」と意気込みを語った。

 そして、2015年から3シーズン、チーフスの8番として活躍し、2019年のワールドカップを見据えて今年からサンウルブズに加わった日本代表主将のリーチ マイケルも先発。“古巣”との初対戦を前に、「チーフスは、小さい頃からずっと憧れのチームでした。そのチームの一員としてプレーできたことを光栄に思いますし、そして今回対戦相手として戦えることをとても楽しみにしています。チーフスはどんな困難な場面でも粘って前に出るチームです。とても強いチームです。自分たちはアタックに自信を持っているので、チーフスにぶつけるだけです。勝ちたいです」と闘志を燃やす。

 バックラインでは、ライオンズ戦で今季3トライ目を挙げ、大会公式サイトの週間ベストフィフティーンに2度目の選出となったWTBホセア・サウマキが注目される。また、南ア遠征で15番をつけた松島幸太朗が右WTBにスイッチし、ルーキーの野口竜司がFBで初先発となる。

1.稲垣啓太(パナソニック)  2.堀江翔太(パナソニック)  3.ヘンカス・ファン・ヴィック(宗像サニックス)  4.姫野和樹(トヨタ自動車)  5.ヘル ウヴェ(ヤマハ発動機ジュビロ)  6.リーチ マイケル(東芝)  7.エドワード・カーク(キヤノン)  8.ヴィリー・ブリッツ(主将/NTTコム)  9.田中史朗(パナソニック)  10.田村優(キヤノン)  11.ホセア・サウマキ(キヤノン)  12.マイケル・リトル(三菱重工相模原)  13.ラファエレ ティモシー(コカ・コーラ)  14.松島幸太朗(サントリー)  15.野口竜司(東海大学)

〔リザーブ〕
16.庭井祐輔(キヤノン)  17.クレイグ・ミラー(―)  18.具智元(ホンダ)  19.ヴィンピー・ファンデルヴァルト(NTTドコモ)  20.徳永祥尭(東芝)  21.流大(サントリー)  22.ロビー・ロビンソン(リコー)  23.ウィリアム・トゥポウ(コカ・コーラ)