ダニエル太郎(日本/エイブル)は2月28日、「男子テニスATPワールドツアー500 アカプルコ」(メキシコ・アカプルコ/2月26日~3月3日/ハードコート)で、棄権したナダルに代わって出場したものの、勝利には及ばなかった。ラッキールーザーで…

ダニエル太郎(日本/エイブル)は2月28日、「男子テニスATPワールドツアー500 アカプルコ」(メキシコ・アカプルコ/2月26日~3月3日/ハードコート)で、棄権したナダルに代わって出場したものの、勝利には及ばなかった。ラッキールーザーでの出場だったもので、フェリシアーノ・ロペス(スペイン)と1回戦で対戦し、カウントは6-4、3-6、4-6、試合時間は2時間15分だった。

ダニエルは、本戦を棄権する選手が出た際に、予選敗退者の中から出場選手を選出する「ラッキールーザー」でラファエル・ナダル(スペイン)の棄権に伴い、代わりに出場していた。脚力を生かした頑強なストロークが持ち味で、特にクレーコートを得意にしており、ランキングは現在107位だ。

一方のロペスは、球足の速い芝やハードコートで威力を発揮するサービス&ボレーヤー。バックハンドは片手で、スライスを多用する特徴を持ち、現在はランキングで38位につけている。

ダニエルとロペスはそれぞれ、試合開始直後からゲームを動かしにかかったものの、均衡のとれた出だしになった。第1ゲームで、ダニエルがいきなりロペスのサービスをブレークした一方で、ロペスもダニエルにとって最初のサービスをブレークし、両者いずれも相手にリードを許さなかった。

しかしダニエルは7ゲーム目で、最初のポイントを奪うと3連続で得点して、3ブレークポイントを掴んだ。ロペスは続くポイントで、ダニエルのリターンを返球しきれずに、ダニエルがブレーク。4-3の1ブレークアップのリードが出てきた。

ロペスは続くダニエルのサービスゲームで巻き返しを図って、粘りを見せたものの、ダニエルが6度のデュースの末、キープしてリードを固め5-3とした。

結局、ダニエルは9ゲーム目のロペスのサービスゲームではキープを許したものの、自身のサービスをラブゲームで取得して、6-4で1セット目を自分のものにした。

2セット目では、ダニエルは最初のサービスゲームでデュースになったものの、サービスから相手のゆるい返球をドロップショットの決め球にし、アドバンテージを握った。結局、同ゲームをキープして、お互いにサービスゲームを拾う展開かに見えた。

しかし6ゲーム目、ダニエルは自身のサービスをキープできずに、続くロペスのサービスゲームもラブゲームで確保された。ロペスは1セットダウンだったところを挽回するために、大きなリードを固めると、そのまま2セット目は自分のものにした。結果、勝敗は続くセット次第となった。

第3セットでダニエルは、2度目のサービスゲームで、ネットに出ようとした際に脇を抜かれるパッシングなどで15-40と2ブレークポイントを握られると、アウトミスも重ねてしまい、ブレークされてしまった。カウントはここまで1-2となり、ダニエルの1ブレークダウンとなった。

その後は5ゲームにわたってお互いにサービスをキープする展開だったものの、ダニエルは3-5で迎えた自身のサービスゲームで、0-40と3マッチポイントを握られた。3ポイント連取で、ダニエルがデュースに持ち込むと、3度目のデュースでなんとかゲームを終わらせて望みをつないだ。結局、5度のブレークポイントをしのいで、なんとか勝利への希望を残した格好だった。

ブレークしなければ敗戦となる10ゲーム目でダニエルは、ロペスのミスや、ロペスのアプローチからのネットプレーに対して、横を抜くパッシングでブレークポイントを獲得。4度のデュースを繰り返しても、ブレークできず、ロペスが5度目のデュースでようやく勝利を決めた。

ダニエルはマッチポイントを7度もしのいだものの、結局は勝利にはとどかなかった。ロペスは2回戦でタナシ・コキナキス(オーストラリア)と対戦する予定だ。(テニスデイリー編集部)

※写真は2017年の「全米オープン」でナダルと対戦した際のダニエル太郎

(Photo by Volkan Furuncu/Anadolu Agency/Getty Images)