新入生も新たに加わり、新体制が本格的に始動した2月。今年度主将に就任した向山基生をはじめとする幹部や新入生を、チームのためにどのような思いで選考したのか。優勝に向けての鍵となる投手陣についてどのように考えているのか。優勝を狙う熱い指揮官にお話を伺った。

—新入生も迎え新体制が本格的に始動しましたが、改めて昨年を振り返ってどうでしょうか
春も3位、秋も3位という結果だったんですけど、自分としては、もうちょっといけたんじゃないかなと思うし、まだまだやり残したこととか、やるべきことはたくさんあったのかなと思う悔いの残るシーズンだったと思います。

—やるべきことというのは具体的にどういったことでしょう
練習量とか戦術というのはよかったのかなと思うんですけれども、それよりも相手を知る上でのデータという部分でしょうか。そういうところをもう一つ突き詰めていけば相手のピッチャーだったりとか、もっと言えば相手の打者に対してのポジショニングであったりとか、そういったものが確立して勝ち試合も増えたのかなとか思ってはいるんですけどね。(やるべきこととは)そういった部分ではないでしょうか。

—今のチームの印象は
今年は1月6日から開始したんだけど、非常にキャプテンの向山(基生、営:新4年)を中心にまとまりがあって、約1か月が過ぎたんですけど、非常に今の段階ではいい方向に来ているように感じます。

—今年はキャンプではなく武蔵小杉で2月を過ごしますが、何に注力して練習を行っていきたいですか
キャンプに行かずに、小杉でしっかり腰を据えて野球をやっていけるということは非常に良いことだと思うんですね。これからスポーツ推薦組以外の者が何人入ってくるか分かりませんが、大体(チーム全体で)140から150人くらいの大所帯になると思うんです。その中で今やらなければいかないことは、まずチームとしての結束を高めて、チーム全員一人一人が優勝するために自ら考え、優勝するための歯車になるように、そこら辺の結束力を高めることと、またチーム一丸というんでしょうか。心ひとつで、というところをまずオープン戦までに、またオープン戦を戦っていく中で築き上げていかなければならないかなと思っていますけどね。

—先ほどから仰っている『結束』という言葉はスローガンにもなっています。どのような思いで選手たちが考えたと感じでいますか
法政大学野球部はスポーツ推薦で15名毎年入ってきて、本当にその各県、各高校、しかも強豪校からエリート、つまり1番2番の選手が来るわけですね。本当にそういう意味では、いい意味でセンスだったり能力というのは高いんですけど、悪い意味で言うとお山の大将みたいな気分で来ているので、自分の我が強かったりとか、チームで戦うときにチームの輪というんでしょうか、『結束』という点で欠ける部分があったとは思います。なので、能力は高いんですけれどもチームとしてどう機能するか、チームが優勝するためにどう考え歯車になるかというところが弱点であり、そこを強化することが一番ではないかと思い『結束』というスローガンにさせていただいたという風に、そう向山の方から話があったときに僕は感じました。

—チームとして機能することに重点を置く、ということですが、現時点でチーム内の先発は菅野(秀哉、キャ:新4年)のみという印象を受けます。どういう状況でしょうか
仰る通りで、野手の方はレギュラー陣が(昨年から)そのまま残っています。逆に誰を使おうかと今悩んでいるところです。ただ、今言われたように、投手は柱に菅野という者がいるんですけれども、リーグ戦で優勝するためには2枚目、3枚目と三、四人といなければいけないと思う。なので、そこで今第一候補とするんであれば、森田(駿哉、営:新4年)。彼がどれだけ復活するかと。本当にラストシーズンでもありますし。もう一人は今年2年目になります高田(孝一、法:新2年)という平塚学園の者が非常に、練習始まってから、もっと言えば去年の11月に新チームが始まってからすごく状態が上がってきてますし、本人も意欲的に日々練習に取り組んでいるので、そういう姿勢も含め第二、第三(先発)に入ってくれば面白いかなと思い今見ている状況です。もう一人内沢(航大、キャ:新3年)という去年も先発で使った者がいるんですけど、もう一つ自覚もできて身体もできて出てきてくれると僕としては嬉しい悲鳴かなと。そう練習を見ているんですけれどもね。
(2)に続く

(取材:中西 陽香)

青木久典(あおき・ひさのり) 1973年2月16日生まれ 三重県出身・三重高校→法政大学→たくぎん→本田技研鈴鹿→サンワード貿易 『現役時代は主に遊撃手としてプレー。大学では 現侍ジャパン監督の稲葉篤紀と同期。副将も務めた。社会人野球部では9年間中心選手として活躍し2004年に現役を退く。その後、富士大学のコーチ、監督を経て14年1月より法政大学野球部の助監督に。15年1月から監督に就任し指揮を執り、4年目のシーズンを迎える。』