現地1月6日、AFC第4シードのカンザスシティ・チーフスと、第5シードテネシー・タイタンズによるワイルドカードプレーオフが、チーフス本拠地アローヘッドスタジアムで行われる。プレーオフ進出はチーフスが3年連続20回目、タイタンズは9年ぶり22回目となる。

ブックメーカーは8点差以上をつけてチーフス勝利を予想している。最大の根拠となるのはRBカリーム・ハントだろう。レギュラーシーズン272回走1327ヤードでリーディングラッシャーに輝き、レシーバーとしても455ヤードを獲得した大物ルーキーだ。一人で総獲得ヤードの30パーセント近くを獲得し、100ヤード以上走った試合では全勝と、記録上もチーフスのキーパーソンとなっている。

第17週ブロンコス戦はシード順位に関係がなく、QBアレックス・スミスら多くの主力選手が欠場する中、ハントはアンディー・リードHCに、その時点でリーディングラッシャーだったラムズRBトッド・ガーリーを追い越すのに必要な14ヤードを獲得したいと出場を申し出た。リードHCと言い合いになったハントは「すぐに終わらせる」と宣言。5プレーに参加し、僅かラン1回で35ヤードを獲得してみせた。野心家であるとともに、勝負強さも垣間見えるエピソードだ。

ハントが初めてのプレーオフで挑むこととなるのは1試合あたり88.8ヤードで4位のタイタンズラン守備だ。ゾーンブリッツをNFLに普及させたディック・ルボー守備コーディネーターが構築した守備は、ランではNFL最小の5回しかタッチダウンを許していない。

プロボウルDLジュレル・ケイシーら強力なフロントセブンが主軸だ。対するチーフスOLは開幕5連勝時と、終盤の4連勝時は好調を保っていたが、中盤は不調だった。安定感に欠けているのが現状だが、ハントは今季のNFL最多となる77ミスタックル誘発を記録している。チーフスが勝利するにはハントのランで前進できることが必須だが、裏を返せばハントを封じることができれば、タイタンズ勝利の番狂わせが起こる可能性が高まる。タイタンズのSケビン・ビャードやCBアドリー・ジャクソンがチーフスのレシーバー陣を抑え込み、今季43QBサックで5位のタイタンズ守備がQBスミスにプレッシャーを与えるというのが、タイタンズが描くベストイメージだろう。