<大相撲初場所>◇2日目◇12日◇東京・両国国技館最高位は東十両5枚目、左膝の大けがで昨年名古屋場所から3場所連続で全休…
<大相撲初場所>◇2日目◇12日◇東京・両国国技館
最高位は東十両5枚目、左膝の大けがで昨年名古屋場所から3場所連続で全休していた西三段目28枚目の生田目(23=二子山)が、復帰土俵を白星で飾った。東三段目29枚目の豪乃若を、立ち合いから終始前に出て押し出し。最後は前のめりに体を投げ出して倒れ込む気迫の取り口だった。
関取時代から人気は絶大で、しこ名が呼び上げられると、まだ観客はまばらながら、場内からは「ナバタメ!」と、関取の取組を思わせる無数の声援が響き渡った。取組後の生田目は「土俵に上がって、お客さんの歓声を聞いたらエンジンがかかった。声援から離れていたのでパワーになった。『やったるぞ』と、後ろから押してもらっている感覚になった。応援してもらうことで力が出るタイプなので」と、トレードマークの黒ぶちメガネをかけて、笑顔を見せながら声援に感謝した。
左膝前十字靱帯(じんたい)損傷、左膝内側半月板損傷のため、昨年6月21日に都内の病院で手術した。そこから長期離脱。師匠の二子山親方(元大関雅山)は「もともとは3月(春場所)の復帰を目指していた。ただ、治りが早く、筋力がけがする前よりも数値が上がっていて、お医者さんやトレーナーに相談して、ゴーサインが出たので、12月あたまから相撲を取る稽古を再開した。稽古相手は三段目の真ん中から下位。今場所は負け越してもいいと思っている。7番取り切ることが目標。徐々に相撲勘を取り戻してくれれば」と話し、何よりもけがを再発することなく今場所を終えることを願っていた。
リハビリなどを経て復帰を果たしたが、体重は十両のころよりも10キロ近く減って「160キロないぐらい」だという。それだけに「緊張、不安、言葉では表せないものがあった」と、素直に話した。取組前のそんきょの姿勢をするのも痛々しく、ゆっくりと膝の曲げ伸ばしをしていた。それでも現在の体の状態は「100(%)だと思っているから出てきました」と話し、言い訳はしなかった。
復帰を果たし、今年の目標を問われると「最高位を更新して1年を終わりたい。来年は幕内に。(部屋頭の前頭狼雅、同じくけがで十両から転落して休場中の三田と)3人で幕内にいられるようにしたい。けがする前の関取が3人いた活気ある稽古場が好きだったので。また、あの雰囲気で稽古をやりたい」。愛くるしい笑顔を取り戻した、生田目の復活物語が始まった。【高田文太】