◆大相撲 ▽初場所初日(11日、両国国技館) 新大関・安青錦(21)=安治川=が、第35代横綱・双葉山以来、89年ぶりと…
◆大相撲 ▽初場所初日(11日、両国国技館)
新大関・安青錦(21)=安治川=が、第35代横綱・双葉山以来、89年ぶりとなる新関脇と新大関での2場所連続Vに向け、白星発進した。東前頭2枚目・宇良(33)=木瀬=を力強く寄り倒した。両横綱は豊昇龍(26)=立浪=が西小結・若元春(32)=荒汐=を寄り倒し、大の里(25)=二所ノ関=は東前頭筆頭・一山本(32)=放駒=を押し出して好発進。大関・琴桜(28)=佐渡ケ嶽=も勝ち、上位陣は安泰だった。関脇以上が全員初日に勝つのは2024年初場所以来。
大関として初めての勝ち名乗りを受けた安青錦は、落ち着いた様子で懸賞の束を受け取った。低い攻めが得意のくせ者・宇良との一番。「低さに負けないようにと思った」。互いに頭から低く当たり、相手の動きを見ながら突っ張って、左を差して一気に寄り倒した。勢い余って相手とともに土俵下へ転落する厳しい攻めに館内がどよめいた。「新大関というよりも、初日の相撲で体が硬かったが、しっかり前に攻められて良かった」と冷静に振り返った。
昇進を改めて実感した。「(高貴とされる)紫色が入っていて、大関らしい」。この日は馬簾(ばれん)と呼ばれる下飾りの部分が紫色の大関仕様の化粧まわしで土俵入り。横綱・大関のみが許される両国国技館の地下駐車場からの場所入りも初めて経験した。館内では「大関・安青錦」が館内にアナウンスされる度に大歓声。「お客さんの声援が大きく感じた。皆さんの期待に応えられるように頑張りたい」と言葉に力を込めた。
審判として土俵下で取組を見つめた師匠の安治川親方(元関脇・安美錦)は「動じる部分もあるかと思ったが、土俵に上がった顔を見て大丈夫だと思った。いつも通りだった」と話した。八角理事長(元横綱・北勝海)も「自信を持って相撲を取っている。全身の力があって動きがいい。今場所も流れに乗ってほしい」と期待を込めた。
看板力士としての自覚も十分だ。年末は多数のテレビ番組に生出演するなど多忙だった。稽古時間を確保することも難しかったが「メディアに出ることも仕事だと思う。自分を知ってもらう機会でもある。すごくいい経験」と、多忙さを楽しむ余裕すら持ち合わせる。新大関の優勝は2006年夏場所の白鵬が最後で、昭和以降6人しかいない。さらに新関脇、新大関の2場所連続優勝なら双葉山(1936年夏、37年春)以来、89年ぶりの快挙。21歳が新春の土俵で角界の大記録に挑む。(大西 健太)