ボクシングWBA世界バンタム級9位の井岡一翔(36=志成)が13度目の大みそか舞台で日本男子初の世界5階級制覇に王手を懸…

ボクシングWBA世界バンタム級9位の井岡一翔(36=志成)が13度目の大みそか舞台で日本男子初の世界5階級制覇に王手を懸ける。31日、東京・大田区総合体育館で同級11位マイケル・オルドスゴイッティ(24=ベネズエラ)との同級挑戦者決定10回戦を控える。30日、都内のホテルで前日計量に出席。53・3キロでパスした相手に対し、井岡はリミットでクリアした。勝てば他の世界団体も含めて上位ランクに入ることは確実。バンタム級仕様の肉体と戦いを見せ、26年中の世界挑戦につなげる構えだ。

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プロ初の連敗を喫し、再起を懸ける井岡は自信に満ちあふれていた。今年5月、当時のWBA世界スーパーフライ級王者フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)との再戦で連敗して以来、約7カ月ぶりのリング。挑戦権を懸けて拳を交えるオルドスゴイッティと約12秒間のフェースオフ(にらみ合い)を終えると「今までのボクシングにプラスアルファでパワー、フィジカルでもバンタム級で全然戦えるところをみせたい」と手応えを口にした。

真っ向勝負の準備はできている。KO率87%の相手から「あなたの階級ではないとリングで気づかせる」と“挑発”されても微動だにしなかった。「映像では好戦的な相手。バンタム級のパワーを感じると思うが、自信を持ってリングで戦いたい」と強調。新トレーナーと契約し、筋力の底上げ、ボクシングに直結する筋肉の使い方を意識し、調整してきた自信がある。

WBAスーパーバイザーのホセ・ゴメス氏は「(井岡-オルドスゴイッティ戦は)世界選手権委員会が挑戦者決定戦として組んだ。この勝者がダイレクトに世界戦になるか委員会が決めることだ」と説明した。既に同級ではWBCで4位、WBOでも6位にランクされる。同級初戦で強さを示せばWBAだけでなく、他団体でもランク上位になることは確実。井岡にとっては挑戦者決定戦であり、世界前哨戦とも言える。

26年中にフェザー級転向で5階級制覇を目指す4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(32=大橋)との「日本男子初」を争う展開となるものの「自分が先に、という気持ちも正直ない。彼はすごい偉業をなされている方」と敬意。自分自身だけに集中し「僕は明日しっかり良い形をして5階級制覇につながる試合がしたい」と自然体を貫き、13回目の大みそか舞台に立つ。【藤中栄二】