来月5日に開幕するジャパネット杯「春の高校バレー」JVA第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会(産経新聞社など主催…

来月5日に開幕するジャパネット杯「春の高校バレー」JVA第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会(産経新聞社など主催)には、茨城県の女子代表として土浦日大が6年ぶりに出場する。過去の出場回数は18度という名門だが、近年は全国の舞台から遠ざかっていた。速攻を軸としたコンビバレーを武器に、4強進出という高い目標を掲げて挑む。

「序盤の5点先取」目指す

チームの持ち味であるコンビバレーの中心となるのはセッターの小堀紗(すず)だ。攻撃の柱は、主将の江後田夏姫(なつき)、前田心愛(ここあ)のダブルエース。最高到達点300センチの江後田は「相手の想像を上回るスパイクを打つのが得意」と自負し、前田に対しては「勝負強くて物おじしない。元気なプレーをしてくれるので、とても安心できる」と信頼を寄せる。

試合に臨む気構えとして、土浦日大は「序盤の5点先取」を目指す姿勢を大切にしている。速いコンビバレーで仕掛け、流れを早々に引き寄せるのが理想の展開だ。前回の県代表・日本ウェルネスと対戦した先月の県予選決勝では、小堀を中心に多彩な攻撃を組み立て、序盤で主導権を握りストレート勝ちを収めた。

4強入りしてセンターコートに

ただし、手堅い試合運びだけを志向しているわけではない。遠藤孔太監督が掲げるのは、会場を沸かせる「魅せるプレー」。面白みに欠ける試合ではなく、観衆がわくわくするようなバレーを展開することがチームのモットーだ。

江後田も「楽しむことが大事」と言い切る。一方で「主将として自分の表情を意識し、みんなに前向きな言葉をかけるようにしている」とも。試合を楽しむ感覚と、自らの感情を律するストイックさを併せ持つ。

春高での初戦の相手は、36年連続46度目出場の強豪・誠英(山口)だ。1年生の前田は「3年生と一日でも長くプレーしたいので、スパイカーとして点を多く決めたい」と意気込み、4強入りしてセンターコートに立つ未来を思い描いた。(谷島英里子)

一戦一戦を大切に

遠藤孔太監督「一戦一戦を大切に楽しんで戦う。勝ち進んで、同じブロックにいる第1シードの金蘭会(大阪)と戦いたい」