<東都大学野球4年生進路>東都大学リーグ4年生の進路がほぼ決まった。青学大の長身サイドスロー左腕、バデルナ・フェルガス投…
<東都大学野球4年生進路>
東都大学リーグ4年生の進路がほぼ決まった。青学大の長身サイドスロー左腕、バデルナ・フェルガス投手(4年=日本航空)は、プロ志望届を提出したものの、今秋のドラフト会議で指名漏れ。社会人野球の強豪へ進むことが決まった。2年後は必ずプロの舞台へと心に誓い、次のステップで勝負をかける。
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ドラフト指名漏れの悔しさは、忘れない。バデルナは「ずっと苦しくて、悔しい…」と本音をもらした。10月のドラフト会議は、会見場で中継を見守った。中日1位に中西、DeNA1位に小田が指名され会場が沸く中、バデルナの名前は呼ばれなかった。チームメートの前では強がって笑顔を作ったが、心の中は悔しさであふれた。「寮に帰ってお風呂場で泣きました…我慢できなくて…」。社会人への就職が決まり、今は「2年後のプロ入り」がバデルナの闘志をかき立てている。
大学野球は苦しいことの連続だった。2年秋、神宮デビューを果たし、3年春に初勝利も、秋はフォームを崩して制球難に。マウンドに上がることができなかった。「考えすぎて、いい時の感覚が取り戻せなかった」。チームが優勝争いをする中、その輪に入れない。「苦しかった。自分に腹がたちました」。
社会人野球に救われた。リーグ戦終了後、わらをもすがる思いで、トヨタ自動車の練習に参加した。そこで指導してくれたのが「ミスター社会人」こと佐竹功年副部長(42)だった。「リズムで投げること。僕は考えすぎるので、余計なことは考えずに投げることを教わった」。小1で野球を始めた頃の、投げる楽しさがよみがえった。感覚を取り戻し、4年春はスライダーを武器に5試合に登板し2勝1敗。「スライダーで空振りをとるのが自分の投球スタイル」と、生きる道を見いだした。
来年のドラフト1位候補、鈴木泰成投手(3年=東海大菅生)と交わした約束がある。「泰成は来年のドラフト1位で。僕は2年後のドラフトでプロに行く」。このままじゃ終われない。約束を果たすその日まで、前を向く。【保坂淑子】
◆バデルナ・フェルガス 2003年(平15)10月13日生まれ、大阪府阪南市出身。小1から桃の木台スターズで野球を始める。大阪泉南ボーイズを経て日本航空。21年夏の甲子園出場。青学大へ進学。2年秋に神宮デビュー。ハンガリーとドイツ出身の両親を持つ父は、英会話の先生。母親は香港出身。日本語は幼稚園で習得。左投げ左打ち。189センチ、84キロ。