【リヤド(サウジアラビア)26日=藤中栄二】プロボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(32=大橋)が前日計…
【リヤド(サウジアラビア)26日=藤中栄二】プロボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(32=大橋)が前日計量を1発クリアした。27日に同地のムハマド・アブド・アリーナで無敗挑戦者のWBC世界同級2位アラン・ピカソ(25=メキシコ)との防衛戦を控える。26日午前、同地のホテルで開催された公式計量に出席し、121・1ポンド(約54・9キロ)でパスした挑戦者に対し、井上は121・5ポンド(約55・1キロ)でクリアした。
計量クリア後、井上は来年5月に東京ドームで予定される次戦について言及。現地入り後、所属ジムの大橋秀行会長(60)から次戦で1階級上となるフェザー級に転向する可能性を伝えられたと明かした。井上は「5月もフェザー(級)もありえるから準備しておけ、と会長から言われました」と日本男子初の5階級制覇を狙う可能性があることを口にした。
今年3月、ボクシング年間表彰式でWBA、WBC、WBO世界同級1位の中谷潤人(27=M・T)と26年5月、東京ドームでの対決を約束している。その状況を踏まえつつ、井上は「自分としても中谷戦も盛り上がるし、(日本男子初の世界)5階級制覇も盛り上がると思う。決まった試合、どっちでも自分は準備するだけなので」と心境を明かした。
27日は中谷と初競演を予定する。中谷は同級初戦としてWBA世界同級10位セバスチャン・エルナンデス(25=メキシコ)とのノンタイトル12回戦を予定している。中谷の試合内容&結果次第でもあるだけに、井上は「まあまあ明日の試合も終わっていないし。自分はどちらにせよ、次の準備をするだけなんで」と自然体を貫いた。
大橋会長は「(中谷戦は)もちろん魅力は感じている。ただ挑戦を受けるのではなく、挑戦したいという気持ちが強い。これは本人のモチベーションを大切にしてきたい。本人の気持ちを大事に話し合っていきたい。中谷選手との試合もあるし、フェザー級で5階級制覇もあるかもしれない。5階級制覇というのも魅力がある」と説明していた。