「ジャパネット杯 春の高校バレー」第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会(サンケイスポーツなど主催)は2026年1…

「ジャパネット杯 春の高校バレー」第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会(サンケイスポーツなど主催)は2026年1月5日、東京体育館で開幕。男女計104校が11日の決勝まで熱い戦いを繰り広げる。注目選手、チームを紹介する連載の第1回は男子の京都・東山の岩田怜緯(れい、2年)。中学時代から全国的に知られる期待の星は今大会屈指のエース。同学年、同じポジションでライバル視する熊本・鎮西の一ノ瀬漣へのリベンジを誓う。

10月1日に行われた国民スポーツ大会少年男子決勝。東山は高校総体優勝の鎮西と対戦、セット0-2から追いつき、最終第5セットは8-3とリード。優勝が目の前に見えたが、鎮西が一ノ瀬にボールを集めると逆転され、栄冠を逃した。

「一ノ瀬は決めるべきところで決めていた。決定力で負けていた」。岩田は悔しげに振り返る。

新潟県出身。中之口中3年時に全日本中学校選手権(全中)を制し、新潟代表として臨んだJOC杯全国都道府県対抗では最優秀選手賞。高校進学時は引く手あまたの中で「一番うまくなれるのがどこかを考えて東山だと思った。守備からの高速コンビバレーに興味があって、やってみたい、レシーブもうまくなりたいと思った」という。

当然、目標の選手は高校の先輩・高橋藍(サントリー)…かと思いきや「石川祐希選手(ペルージャ)です。守備の面では藍さんを尊敬していますが、攻撃など全体的な面では石川選手が目標」という。それだけに、まだ2年生だが「チャンスがあればイタリアでプレーしたい」と憧れる。

高橋藍も指導した豊田充浩監督は、攻撃面での能力と努力を認めつつも「守備力を1、2ランク上げないと将来の日の丸はない。サーブレシーブも、もっと良くならないと藍の域には届かない」と課題を挙げる。

そんな岩田の前に〝立ちはだかる〟のが全国中学生選抜代表でチームメートだった一ノ瀬。ともに順当に勝ち上がれば、センターコート進出をかけた8日の準々決勝で対戦する。「国スポでは一ノ瀬に打ち負けた。今度は勝ちたい」。岩田は腕を撫している。(只木信昭)

■岩田 怜緯(いわた・れい) 2008(平成20)年5月26日生まれ、17歳。新潟県出身。小2でバレーを始め、中之口中2年時に全日本中学校選手権(全中)16強。3年時に全中優勝、JOC杯都道府県対抗はベスト16で、最優秀選手賞にあたるJOC杯・JVA杯を受賞。同年、U16日本代表。東山高1年時にU18日本代表に選出。189センチ、76キロ、最高到達点340センチ。家族は両親と妹。