プロボクシング元世界4階級制覇王者で現WBA世界バンタム級9位の井岡一翔(36=志成)が20日、東京・目黒区の所属ジムで…

プロボクシング元世界4階級制覇王者で現WBA世界バンタム級9位の井岡一翔(36=志成)が20日、東京・目黒区の所属ジムで大みそかのバンタム級転向初戦に向けた公開練習に臨んだ。31日に東京・大田区総合体育館で同級11位マイケル・オルドスゴイッティ(24=ベネズエラ)とのWBA世界同級挑戦者決定戦を控える。3日前に米ラスベガスから合流したというキューバの名伯楽、イスマエル・サラス・トレーナー(68)とのマスボクシング(寸止めの軽めスパーリング)、シャドーボクシングを披露した。

17日に行われたWBA世界バンタム級王座統一戦となる正規王者堤聖也(29=角海老宝石)-暫定王者ノニト・ドネア(43=フィリピン)戦について言及し「ドネア選手は前半の仕上がり、全盛期をほうふつさせる動きで驚かされた」と率直な感想を口にした。43歳のドネアのファイトを通じ「希望というか、もらえる試合でしたね。中盤から後半の落ち方は失速していた戦い方でしたが、前半のキレ味、間合いを見たら落ちていないし、強さを感じた。その年齢までやって続けている力をもらいましたし。ドネア選手、いろいろな階級でやってダメージがたまるような試合している。それでもあれだけの動きしている。自分も36歳なのでまだまだ頑張れるなという気持ちになれましたね」と触発されたと明かした。

これでWBA王者のターゲットは堤になる。ドネア戦での堤の動きを高く評価し「彼の気持ちの強さと忍耐力、耐久力、粘り強さをみた。あの展開を変えるのは難しい。彼のすごさを感じた」と説明。自身が挑戦者決定戦を勝てば、次期挑戦者となるだけに「今回、勝てばおのずとそういう試合に結びつくと思う。まずはこの試合に向けて集中してやってきた。大みそかもそれをやりきって、そういう試合につなげたい」と強い決意を示していた。