即戦力左腕としての覚悟がにじんだ。巨人ドラフト1位の鷺宮製作所・竹丸和幸投手(23=城西大)が19日、都内で行われた「第…
即戦力左腕としての覚悟がにじんだ。巨人ドラフト1位の鷺宮製作所・竹丸和幸投手(23=城西大)が19日、都内で行われた「第40回JABA東京都野球連盟表彰式」に出席。「もちろんそれは取れるなら欲しいですし、取れるように頑張ります」と、ルーキーイヤーでの新人王獲得に意欲を見せた。
球団史上48年ぶりの偉業に臨む。巨人で社会人出身の新人投手が新人王を獲得すれば、78年の角盈男(三菱重工三原)以来、5人目。球団史に名を残すためには2つの数字を重視する。1つ目は「自分の力が数字にきっちり表れるので一番意識する部分ですね。できるだけ低く」と話す防御率。2つ目は与四死球率で「社会人のチーム自体の方針も低くしろというのはあったので、そこはずっと気にしながらこの2年間やっていました」と胸を張る。
厳しい世界に飛び込む自覚も漂う。来月からの寮生活では「ゲームとはちょっとおさらばしようかな」。契約金の使い道については「大学と会社にはあいさつに行ったので話はしていて。小中高に関しては(地元広島に)帰って、あっちの野球部側が欲しいものを何か寄贈できたらいいなと思うので、向こうの指導者と相談して決めていきたい」と恩返しを誓った。
ライバルへの対抗心も燃やした。この日の表彰式では優秀選手賞を受賞した。だが、ベストナインの投手部門はDeNAドラフト4位のホンダ・片山皓心投手(27=桐蔭横浜大)が獲得し「同じリーグなので、投げ合った時は勝てるように頑張りたい」と竹丸。プロの世界ではタイトルを譲るつもりはない。【水谷京裕】
◆竹丸和幸(たけまる・かずゆき)2002年(平14)2月26日、広島市生まれ。小学2年から軟式野球を始め、中学時代は広島スターズ所属。崇徳では2年秋からベンチ入り。甲子園出場はなし。城西大では4年秋に1部リーグデビューを果たし、防御率1・52(リーグ2位)の好成績。卒業後は鷺宮製作所に入社し、1年目から先発で公式戦出場。25年3月のJABA東京大会で初優勝に貢献。同年ドラフト1位で巨人入り。契約金1億円、来季年俸1600万円。179センチ、75キロ。左投げ左打ち。背番号は21。