◇国内男子◇カシオワールドオープン 3日目(29日)◇Kochi黒潮CC(高知)◇7375yd(パー72)◇晴れ(観衆…
◇国内男子◇カシオワールドオープン 3日目(29日)◇Kochi黒潮CC(高知)◇7375yd(パー72)◇晴れ(観衆2637人)
大先輩・谷口徹の話になると思わず涙がこぼれた。市原弘大は「あそこまでやったら最高ですよね。みんながああやって集まって(記念撮影)。そういうのになれないかもしれないが、ああやって努力していかないといけない」と話した。
ツアー20勝の57歳・谷口が前日2日目にシードを喪失した。ベテランの勇姿をこの目に焼き付けようと18番グリーンの横で待っていたが、谷口からは開口一番に「スコアどうだった?」と心配された。市原も「自分のことよりもぼくの心配をしてくれた。優しすぎるでしょう。僕、涙腺が弱いんで」と涙を流した。
市原はシードを手にした2010年頃からオフの合宿などでいっしょに汗を流してきた。当時アイアンショットに悩んでいたが、3WやUTには自信があった。「『ピッチングでグリーンに乗らないのに、ユーティリティでピン差すな。もうちょっとそのへん、なんとかせなあかんぞ』と谷口さんからアドバイスをもらった。本当にお世話になった」。2018年に2勝をあげるなど、結果につなげてきた。
今季も残り2戦となり、次週「日本シリーズJTカップ」は今季優勝者や賞金ランキング上位者ら30人にフィールドが絞られるため、シード争いは今週が最終局面。賞金ランキングは65位とシード入り(上位65人※今季は同66位となる見込み)に向けて瀬戸際に立つ。
「谷口さんが優勝を目指してやっていたと聞いた。シード取れたら良いなと思ってやっていた自分が情けない」と苦笑いを見せた。この日は7バーディ、1ボギーの「66」で回り、トップと5打差の通算11アンダー7位で最終日に進む。大先輩への思いも胸に残り18ホールに挑む。(高知県芸西村/玉木充)