◇国内女子最終戦◇JLPGAツアーチャンピオンシップ リコーカップ 3日目(29日)◇宮崎CC◇6543yd(パー72…

ルーキー荒木優奈は首位と4打差9位で最終日へ

◇国内女子最終戦◇JLPGAツアーチャンピオンシップ リコーカップ 3日目(29日)◇宮崎CC◇6543yd(パー72)◇晴れ(観衆3476人)

残り120ydからPWで1mにつけた前半7番。9番(パー5)は残り226ydから5Wでピン奥5mに2オンさせて、イーグル逃がしのバーディを奪った。荒木優奈は「前半はショットもパットもいい感じだったんです」と通算2アンダーまで3つスコアを伸ばした。

3週前の日米共催「TOTOジャパンクラシック」でプレーオフ負けを喫した畑岡奈紗と2サムで回った。そんな“因縁”は「気にしなかった」と言い、むしろ「めちゃめちゃ勉強になりました。(畑岡は)ピンチでも全然ボギーを打たないし、堂々としているし」と楽しんでいた。

バックナインは耐えて全部パー

ところが、バックナインは耐えまくった。「バンカーにたくさん入れてしまった」。10番のティショットがつかまり、11番(パー5)は2打目をアゴまで約20cmのところに入れて、バーディを逃す。13番(パー5)もティショットを入れて、16番(パー3)はガードバンカーからナイスセーブで切り抜ける。ただ、バーディはなくとも全部パー。通算2アンダーのまま、首位と4打差に食らいつく粘りはあった。

2年前は高校生ボランティア

熊本県玉名市出身ながら宮崎の強豪・日章学園高を出た“準地元プロ”は高校3年間ずっと、ゴルフ部の仲間と大会ボランティアを務めた。2023年は3年生でプロテストに初挑戦。合格してファーストQTがあるから…と思っていたらプロテストに落ちた。そこで同年の大会では選手名とスコアを記すキャリングボードを持つことになったのだが、ついた組に鈴木愛がいた。それから2年経った今、最終日に金澤志奈と並び首位を走る鈴木を同じ選手の立場で追いかける。

「気負わず一打に集中します」

首位と4打差で迎える最終日。「グリーンとかセッティングが難しい」と国内メジャーの開催コースに悪戦苦闘しながら「気負い過ぎてもいけないので、目の前の一打に集中したいです」という。2度目の挑戦でプロテストに合格した“元ボランティア”が、1996年大会の井上陽子以来の初出場初優勝に挑む。(宮崎市/加藤裕一)