プロ野球の「NPB AWARDS(アワーズ)」(総合表彰式)が26日、東京都内で開催され、今季の最優秀選手(MVP)に…
プロ野球の「NPB AWARDS(アワーズ)」(総合表彰式)が26日、東京都内で開催され、今季の最優秀選手(MVP)にセ・リーグは阪神の佐藤輝明内野手(26)、パ・リーグはソフトバンクのリバン・モイネロ投手(29)が選ばれた。ともに初受賞。最優秀新人(新人王)はセがヤクルトの荘司宏太投手(25)、パはロッテの西川史礁(みしょう)外野手(22)となった。いずれもプロ野球取材歴5年以上の記者による投票で選ばれた。
5年目の佐藤輝は40本塁打102打点で2冠を達成し、2年ぶりのリーグ優勝に貢献した。阪神の野手では2005年の金本知憲以来となる20年ぶりのMVP。モイネロは2年連続で最優秀防御率のタイトルを獲得し、自己最多の12勝でリーグ連覇へ導いた。
西川は108試合に出場し、打率2割8分1厘を記録。荘司は中継ぎで45試合に登板し、28ホールドを挙げた。
■ロッテ・西川「うれしい気持ちでいっぱい」
2度の2軍落ちからはい上がったロッテの西川史礁(みしょう)がパ・リーグの激しい新人王争いを制した。「うれしい気持ちでいっぱい」。ロッテの外野手からの選出は史上初だ。
開幕戦で適時打を放ったが、すぐプロの壁にぶつかった。4月上旬に打率1割台まで落ち込み、1軍と2軍を行ったり来たりの生活が続いた。「初めて野球が嫌いになった」というほど苦しんだが、当時2軍監督だったサブロー新監督からつきっきりで指導を受け、持ち味のフルスイングを取り戻していった。
同じルーキーの宗山塁(楽)、渡部聖弥(西)が球宴に選ばれたのも刺激になった。「テレビを見ながら悔しくてバットを振った」。その思いを胸に、夏場以降は安打を量産。1番打者として打率2割8分1厘をマークし、二塁打はリーグ最多の27本を記録した。
今オフの日本代表「侍ジャパン」にも選出された22歳は、ここで満足していない。「近い将来、首位打者をとりたい」。さらなる飛躍を誓った。(山口裕起)