11月23日、J3リーグ第37節の栃木SC対ガイナーレ鳥取の試合後、栃木SCのGK丹野研太の引退セレモニーが行われた。…

 11月23日、J3リーグ第37節の栃木SC対ガイナーレ鳥取の試合後、栃木SCのGK丹野研太の引退セレモニーが行われた。式典に、元日本代表MF香川真司がサプライズゲストとして登場すると、スタジアムはどよめいた。

 丹野は1986年8月30日生まれの39歳。セレッソ大阪大分トリニータ、そして川崎フロンターレなどでプレーし、2024年から栃木SCに加入していた。

 丹野が「セレッソ大阪の香川」誕生に関係していた逸話を知る人も多いだろう。話は丹野がFCみやぎバルセロナのユースに在籍していた頃までさかのぼる。当時、セレッソ大阪のスカウトだった小菊昭雄(現サガン鳥栖監督)が丹野目当てにチーム練習を視察した際、2学年下で当時中学3年だった香川のプレーにほれ込んでセレッソ大阪が獲得に乗り出したのだ。

 引退セレモニーでは、多くの元チームメイトや関係者たちからの温かいビデオメッセージがカンセキスタジアムとちぎの大型ビジョンに流れた。すると、ビデオにも登場していた香川が黒のスーツに身を包み、花束を手にスタジアムに登場。スタンドからどよめきと拍手が沸き起こる中、丹野とハグ、そして握手をかわして長きに渡った現役生活を労った。

■「丹野さんのセレモニー泣きました…」

 セレッソ大阪で目下、現役続行中の香川が、大阪からわざわざ栃木まで駆け付けての“労い”と2人の友情に、SNS上には「香川真司がカンスタにサプライズ登場したのはどよめいたよ」「丹野選手の引退セレモニー まさかすぎる特別ゲスト!!スタジアム内がザワツキました」「FC宮城バルセロナからセレッソ大阪まで一緒にプレイされてた二人の友情に熱いものを感じます」「真の男と男の友情に感動しました」「あの、サプライズはヤバかったですね!まさかの…本人登場!生香川さん!丹野さんのセレモニー泣きました…」などの声が寄せられた。

 香川ほどの能力があれば、どのようなルートを辿っても世に出てきたはずだが、丹野がいなければ、香川のプロ入りは遅くなり、日本代表になる時期も、欧州へ渡る時期も異なっていたかも知れない。その意味でも、2人のツーショットは意味のあるものだと言えるだろう。

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